一般質問は予定調和ではない
本日の一般質問の出番は5人目だった。骨子を組み立ててそれを届けたときは、物事を論理的に考えて設問を作る。しかし、実際、原稿を書き始めると文章を書く中で設問を組み立てるので、いわばストーリーのある物語のようになる。論理的な考え方と物語の中に質問を置くのでは、組み立て方が全く違ってくる。
今回は、4月に課長になった人が答弁に立つ予定だったこともあって、日曜日に書いた原稿を2人に渡そうという気持ちになった。手渡すことができたのは10時30分頃だった。
15歳から18歳までの年齢の人の歯の健康維持については、高校生だけを想定したものではないので、表現を年齢で表していた。質問の本の間際に町長がやってきて、新しい高校生になった人たちは、かつらぎ町の場合100%進学したという話を教えてくれた。もしかしたら15歳から18歳までの年齢の人は、すべて高校生という可能性もある話だった。
ぼくの質問は、高校生でない人がいることを前提に質問を組み立て、社会人や高校生でない人に対しては、歯科検診を無料にすることを提案するようになっていた。さて、どうするか。ということが新たな問題として浮上した。
クビアカツヤカミキリの被害については、職員体制を強化して対策を講じることは難しいという答えが返ってくることが予定されていた。これも自分の中では課題になっていた。
質問が始まった。ぼくは最初のうちは、書いた原稿に従って質問を展開していく。しかし、波に乗ってくると、用意した資料を頼りに、情報を紹介しつつ質問を組み立てていくので、次第に原稿を見ない形になって、質問が展開していく。相手の答弁にかみ合う形で質問を重ねることもあって、原稿からは離れてしまう。
この中で、15歳から18歳の人の中で高校生でない人がどれだけ存在しているかを教育長に聞いた。これは原稿にはない質問だった。教育長は把握できていないのでお答えできないと答えてもらった。ぼくは、高校生でない人が存在する可能性があるので、予定どおり質問を展開した。
クビアカツヤカミキリの被害については、職員の増員なしに対策の強化は不可能だと思っていたので、最初にこの課題に取り組む基本姿勢を町長に聞き、自治体と農家の協働がどうしても必要だということを一般論として確認した。
そのあと、質問のカギを握っていたのは、役場の職員の仕事が、被害の木1本あたり3万円という委託料の交付が中心になっており、耕作放棄地や対策を行っていない園地の被害状況はつかめていないことを明らかにするところにあった。実態把握を毎年行い、農家に対して積極果敢に働きかけないと、本格的な対策はできないことを鮮明にした。その上に立って、職員体制の強化を副町長に聞いた。副町長は増員するとは答弁しなかった。しかし、ぼくの提案を全面的に否定する答弁にはならなかった。
増員するとはいわないことを確認した上で、どうして職員体制の強化が必要かを強調し、かつらぎ町内のある会社では、3万円の費用の中で伐採と抜根を行っていることを紹介しつつ、この形を活用すれば、やがては、耕作放棄地の被害対策もできるのではないかと提案した。
当初は、職員の増員はできないという答弁が予定されていたので、考えてもらえる余地が生まれたのは良かったと思っている。
最近、議員が質問の原稿を明らかにすると、町職員が答弁書を書いてきて提示するようになっている。もちろん、真剣に双方が質問を準備する中でのことだが、自分の提案が全面的に拒否されることが分かっているのに、それを前提にして質問するというのは、あり得ないだろうと考える。議員の提案に対し、拒否する回答が出てくることが分かっているのであれば、どうやってそれを乗りこえる答弁を引き出すのか。議員はそこを考える必要があると思う。ダメと言われるのを前提に提案し、ダメという答えだけを受け取るというような質問はしたくない。
話し言葉で質問しはじめると、質問する内容は同じなのに、力点の置き方が変わる。今回のクビアカツヤカミキリ対策では、役場の今の事務では実態把握さえできていないことをリアルに把握することができないことを明確にすれば、課題が鮮明になるという点に質問の大切な「結節点」があった。これをやり取りの中で鮮明にすれば、耕作放棄地や対策が講じられていない園地への働きかけをどうするのかという課題を浮き彫りにすることができる。今回、給付される費用の3万円の範囲で対策を講じてくれる取り組みがあることを把握できたのは大きかった。
もちろん、すべての園地で3万円の範囲で抜根と伐採、木の処分までできることはない。新たに経費がかかるケースもある。しかし、こういう取り組みが実際にあるので、役場の働きかけによって、対策を前進させることができる可能性が見えてきた。この関係の中で職員体制をどうすべきかを提案できたのは良かったと思っている。
一般質問は予定調和ではない。予定調和で提案が実現するのであればそれでもいいと思うが、事態の変化を起こせないのであれば、質問をさらに工夫することが大事になる。こういうことを考えて今回は質問を行った。








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