真田丸に触発されて
3月議会の準備中に、自分の書斎の本棚から椎名誠さんの「活字博物誌」を引っ張り出して読み始めた。この人の本の中には、読み始めたら楽しくなってくる本がある。サバイバル関係の本がいろいろ紹介されていて、読書欲がそそられる。本は、読み始めると全然知らない世界へと案内してくれることがある。
調査という方法が、議員になってから身についてしまったので、本に書かれていることから調べることが始まることも多い。この本を読み始めたので、「15少年漂流記」という有名な本はやはり読んでみようという気持ちになった。
そうそう、「真田丸」が面白いと思っていると、「和歌山民報」で橋爪さんが書かれているコラムに出会った。今九度山はこの「真田丸」のブームにあやかってものすごい人が観光で集まっている。「和歌山民報」のコラムでは、村山知義さんの「忍びの者」の後半が真田十勇士のことを描いていることが紹介されていた。自分の家の本棚にも「忍びの者」が、随分昔から背表紙を見せて並んでいる。石川五右衛門のことを描いているのは知っていたが、このシリーズ本の後半が真田十勇士を描いていることは知らなかった。書いていると恥ずかしくなった。
せっかくだから読んでみようという気になった。
「真田太平記」も読んだことがないので、池波正太郎さんのこの作品も読んでみようという気持ちになっている。池波さんのことだから、「藤枝梅安」のような面白さがあるような本だろうと思われる。今年は、池波さんという文章の達人にお会いしたいと思いはじめた。
ディスカッション
コメント一覧
真田なぁ~日本史上の登場人物としては、マイナーグループの下の方。一時的にブームはあるかもしれないけど、まあ~負け組ですので・・・笑。
「空海」は日本史のメジャーグループで、高野山は流石にレベルが違う。
九度山も最後の線香花火のような輝きを見せたといえます。
トリノさん、ご無沙汰しています。勝ち組とか負け組とか、ちょっと了見が狭いかとも思います。
小さい大名とも呼べないような真田が、戦国の世で生き延びるために必死でたたかったさまが面白いと思いはじめています。
真田を批判しているのではありませんよ・・・笑。九度山町がNHKのドラマにあやかって観光客を集めるという、古典的で容易な手法を用いる愚かさを批判しているのです。
真田の歴史的結末と九度山町の未来がダブっているということですよ。
高野山の玄関口なんだから、空海にあやかってなにか考えればいいのに・・・と思うだけ。和歌山がつぶれても、高野山は残るでしょうから・・・1200年の坊主の胴元です。
真田幸村というのは、面白いです。なぜ、江戸時代に真田信繁が幸村と呼ばれるようになり、講談師が真田を題材にして英雄的な話を組み立て、真田忍者群という架空の集団まで生み出していったのか。猿飛佐助は、明治になって講談師が生み出したものだという指摘もあるので、真田幸村につながる話は、江戸幕府ができる前から語り継がれ、明治になってからも話が豊かに創造されたということです。
なぜそういう物語が生まれてきたのか。ここにどうも奥の深さがあると思います。
九度山町が考えなければならないのは、今の変化を喜びつつ、次の手を打つということでしょうね。来年以降、何をいていくのか、だと思います。テレビのブームは去って行きます。
今後の発展のことを考えると、世界遺産を探究する必要があると思います。
世界遺産が面白いというのは、間違いないと思います。神仏習合が生まれた地というのは、いったい何なのか。神仏習合に流れている精神とは何なのか。なぜ真言宗は、神道の教えを積極的に受け入れたのか。このテーマを史実に基づいて深めていくところに『真田丸』以上の面白さがあると思います。