新型コロナに感染したらどうなるのか
新型コロナ感染がジワリ、足下まで広がってきている。現在の自粛要請の期間を連休明けの5月6日までとしているが、この期間はさらに延長せざるを得ない状況になる可能性が高い。
自分が感染したらどうしようという不安に苦しんでいる人もいる。話を読んでいると、やはり指定感染症である新型コロナへの対応策が伝わっていないと感じる。たとえば、スーパーのレジ係の人が感染したら、会社に報告するかどうかと悩んでもいたが、そういうレベルの話ではない。保健所が事業所に報告するので秘密にしておくことはできない。スーパーのレジ係の感染は、可能性としてお客さんからの感染も疑われるので感染者が出たら的確な対応が求められる。
現時点で咳が出て治まらないのであれば、放置するのではなくて、会社に報告して休む必要がある。その上で、まずかかりつけ医に電話して、症状を素直に訴える。その時は体温計で熱を測っておいてほしい。和歌山県の場合、肺が苦しい、息がしにくいというような自覚症状があれば、肺炎検査をしてもらえる。肺炎検査をするかどうかは医師が判断してくれる。どの医院で肺炎検査をしてもらえるのかは確かめた方がいい。
医院でレントゲンによる肺炎検査をして、肺炎の症状があったら、さらにインフルエンザでない場合は、保健所に連絡してくれる。そのときは必ずPCR検査を受けさせてもらえる。PCR検査は、接触者外来で行われる。接触者外来は、公表されていない。しかし、PCR検査が必要なときは、医院と保健所が連絡を取って、接触者外来の場所を教えてくれるし、検査の日時も明確にしてくれる。
このルートで行われるPCR検査は、行政検査とよばれるもので、全額公費で負担されるので自己負担はない。接触者外来では、厳重に管理された形でPCR検査が行われる。鼻から粘液を採取し、喉から痰を採取して、試験管に入れられる。この検体は和歌山市にある感染者研究センターに車で輸送され、検査が行われる。肺炎になっている場合は、1時間ぐらいで結果が出る。
PCR検査から感染判明までどうしても時間がかかる。反応が出るまで自宅待機になる。これで陽性反応が出たら感染者ということになり、感染していたら、濃厚接触者全員がPCR検査を受けることになる。指定感染症の取扱いでは、陽性反応がでたら「患者」として公表される。橋本保健所管内で陽性反応がでたということで年齢、男女の別、職業などが公表される。もちろん勤めている会社に連絡が行き、一緒に働いている人々の濃厚接触者がPCR検査を受けるようになる。濃厚接触者が100人でも200人でも和歌山県は調査しなければならない。お客さんを特定するのは難しいので、お客さんの扱いはなかなか難しいと思われる。
レジ係の人が感染したら、お店は消毒の対象になり、濃厚接触者全員が検査を受け、検査を受けたら陰性であっても2週間自宅待機となる。こうなれば、お店は人的に見て営業を営業することができなくなるので、2週間休業せざるを得ない。営業しようと思えば、別の人々でそのお店を営業することが求められる。そういう対応は不可能だろう。
濃厚接触者の中でさらに陽性反応がでると、さらにその人を中心に濃厚接触者のPCR検査が行われると思われる。
こういう流れや仕組みがお店の管理側にきちんと伝わっていれば、お店は従業員に指定感染症の取扱いと対応について、話をすることになるだろうし、誰もが感染する可能性があることを前提に対応することになるだろう。風邪の症状がある人に対しての対応も明確になると思われる。
以上、こういう対応になると思われる。上記に書いたことは、ぼくが得た情報に基づいて書いていることなので、細部に至るまで正確なのかどうかは、よく分からない。
問題だと感じているのは、こういう対応の仕組みが、県民に正確に伝わっていないことだろう。県と市町村が連携して、検査体制の仕組みや感染予防の情報を徹底するだけで、不必要な混乱や詮索は低減できると思われる。
ぼくの書いたことに対して、「ここが違うよ。正しくはこうだよ」という点があれば、誰でもいいので指摘してほしい。上記に書いたことが正確に分かるような情報は、住民に届いていない。いろいろ調べた議員という立場にあるぼくが、間違っている場合、住民には正確な情報がほとんど伝わっていないことを意味する。この記事で物議が起こる場合は、ぼくの不十分さを糾弾していただいても結構だが、どこに問題があるのかという点では、正確な情報を伝えていない行政に課題があるということだ。
住民の立場に立った感染予防の基本を確立して、市町村がこういう情報を正確に徹底できるようにしてほしい。このことを願っている。
ディスカッション
コメント一覧
内容が正しいと仮定した場合、コロナウイルス自体に対する怖さより、新コロナウイルスを恐れる集団心理に対して恐怖を感じます。
まあ~もし私が感染した場合、当然「黙秘権」を行使しますが・・・・笑。
しかし、愚かよねぇ~「正しく新コロナウイルスをおそれなければいけない。」
「濃厚接触者」を探す?ある意味「基本的人権」に接触する可能性を秘める行為です。愚か者の行政ですよ・・・笑。
政令で指定感染症にしたので、このような対応が必要になっています。しかし、濃厚接触者については、あくまでも「要請」です。おそらく決めぜりふは、陽性者に対して「あなたの知らないところで、感染が広がっていて、命に関わる人がいるかも知れません。ぜひご協力下さい」と言うようなことだと思います。自分が感染したことによって、高齢者の方や乳幼児が亡くなったらと考えるとすごく気になりますよね。多くの人は協力すると思います。陽性反応が出たら、プライバシーを守りながら公表するので、公表自体を拒否できないと思います。陽性者による勤め先や家族情報の開示が義務化されているのかどうか、ぼくは確認していません。この点は開示する義務があるのか、もしくは行政の権限で強制的に調べることができるのかどうか。これらのことについては、きちんとした権限と基準が示されていると思います。
勤め先への情報の提示が行政からなされると、こちらの方は協力しなければならないという規定があって、協力する義務があると思います。適切な指導を受けなければならないというようなことになっていると思います。行政は、陽性者の公表を義務づけられていると思います。指定感染症というのは、そういうことです。ちなみに検査も治療も隔離、入院で公費で行うというのが、指定感染症の位置づけから出てきます。
トリノさんの言うコロナ自体よりパニックの方が怖いのは確かですね。
パンデミックというよりインフォデミックの恐怖ですね。
濃厚接触者のトレーサビリティーに関しては、お二方と考えが違い
個人より全体を守る事が必要と思っています。
過程については弊害も多い重大な問題ですが、死者数は減らす事ができます。
どちらも大事ですが人権より人命が重いと考えます。
ワタナベさん
私は改憲を支持しますが、それと共に法治国家としての基本を守ることを支持する人間です。「人権より人命が重い」のは当然ですが、それは程度によります。今回のコロナウイルス程度で「濃厚接触者のトレーサビリティー」を調べるというのは、日本国憲法の基本的人権に接触する可能性があります。また、今回の休業要請は要請であって命令ではありません。その点を大阪府知事なんか取り違えている。
しかし、今回のようなコロナ騒動で、政治家の資質が良く見えるようになりました。安倍首相・小池都知事・吉村大阪府知事・・・平凡なレベルで資質に欠ける政治家です。