一般質問が終わった。お通夜に行った。

雑感

午前中に一般質問の議会が終了した。他の議員の一般質問を聞きながら、自分だったらどういうように質問を組み立てるのかを考えてみた。現状と問題点、課題から提案する内容は選定されるが、質問は現状と問題点から入ると時間が足りなくなる。そうではなくて具体的提案をどうやって実現するのかを中心に質問を組み立てる。
質問の最初に鮮明にすべきなのは、実現したい結論だ。一体何を提案して、何を実現したいのかを鮮明にしておかないと質問は組み立たない。
結論を明確にして組み立て、この結論に必要な範囲で、現状と問題点をえぐる必要がある。考え方としては、現状と問題点から改善すべき結論は導き出されたりするが、質問を組み立てるときには、組み立てをひっくり返す必要がある。
イメージとしては、結論をキリの針だとすれば、錐で穴を開けるように結論という一点に集中するように質問を組み立てる。

調査をしていくと問題点は限りなく広がる。質問を準備するときは、テーマに沿ってできるだけ広く問題点を把握していく。客観的な現実である事実関係は、納豆のように立体的につながっており、質問の中心テーマに沿って調べていくと、連関は幅広く広がっていく。この事実関係の連関と連鎖を広く深く把握する努力が極めて重要になる。幅広く問題点を把握して、理解を深めていけば、自分のテーマも深まっていく。
しかし、この作業と質問の組み立ては、まったく異なる。質問の結論に従って質問を組み立てるときに、調べた多くのものは質問に入らないことも多い。しかし、キリのようなとんがった結論を実現する上で、広く深く調べた問題は、さまざまな形で役に立つ。現状を突き破って提案を実現するためには、質問というキリの先を徹底的に研ぎ澄ます必要がある。

分かりやすく自分の質問を語るためには、部分と全体との関係を目に見えるように提示する必要がある。全体の中で取り上げている問題がどのような意味を持っているのかを明らかにするためには、ジグソーパズルのピースを全体の中で示す必要がある。そうしないと問題点は鮮明にならない。

夜同級生のお母さんが亡くなったので、友人たちとお通夜に参列した。親が高齢になってから介護が必要になったり、病気になって苦しんでいるのを見守りながら最後を見届けるのは、すごく辛い過程になる。お通夜から帰って、参列していなかった一人の同級生にメールを送った。彼は、今日のお通夜のあった友人と同じ病院で父親に付き添っていて、両親の介護対応で日々を送っていた。
話を聞いていると、返す言葉が次第になくなっていった。
人生の最後を穏やかに看取るような仕組みが日本にはない。多くの人は、奥ゆかしくて苦しみを赤裸々には語らないが、介護が必要な状態になって対応して、死を看取るプロセスが、穏やかなものになるには、政治の力で経済的な負担をなくす必要があるし、具体的な対応のプロセスを穏やかなものにできるよう体制を整える必要がある。

自宅での看取りを基本にするという国の方針は、いかにして医療や介護の費用を削減するかという、極めて政治的な思惑に従って動いている。その結果、人間を排除するような仕組みが作動しつつある。地方自治体には、地域包括ケアというきれいごとが提示されている。しかし内容を見ていくと、そんなきれいごとは全く実現できていない現実が横たわっている。
老人の病院からの排除、介護施設からの排除、補いきれない在宅介護の仕組み、入院しても病院の体制の弱さのなかで家族宿泊を求めざるを得ない仕組みがある中で、本人も家族も苦しみながらケアせざるを得ない状態がある。

消費税の増税によって、法人税と所得税が減収し、さらに消費税の増税によって、意図的に法人税と所得税を減税してきたので、経済の全体のパイが増えても税収があがらなくった。また、同時に行われた大企業中心の経済政策が、GDPの増えない日本をつくり出して、経済の発展しない国になった。社会保障の増大を抑制するために、負担増に次ぐ負担増を国民に押しつけ、いまや消費税増税10%が押しつけられようとしている。

たとえば、フランスのように経済の舵を切れば、国民の幸福の条件は間違いなしに増大する。企業の社会保障負担をフランス並にし、国民の教育負担や医療費負担を思いっきり小さくし、国民の賃金を引き上げれば、日本にも経済循環が生まれ、GDPも増大する。
こういう方向に舵を切れば、医療も介護も大きく改善される展望が開かれてくる。悪循環のサイクルを改めて転換を図るためには、政治を変えなければならない。


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雑感

Posted by 東芝 弘明