争点のある世界が議会の姿、これを見せたい。

雑感

議会だよりの編集委員会は、朝9時から午後4時45分頃までかかった。編集作業に関係メンバーは、みんなで没頭した。まず題字を含む表紙をどうするのかという点で、候補になっているいくつかの紙面の内、どれを採用するのか、検討に時間がかかった。議会だよりの新しい顔を作るのでみんな真剣だった。

その後は、原稿を全文読み合わせして校閲と校正を行った。今回から町当局からの原稿修正も、入稿前に反映させることになったので、それもあわせて行った。ぼくが作った原稿の中には、内容という形で概略を載せるものも多い。議案の名前などは、長ったらしいものが多いので、どうしても文章のセンテンスが長くなる。これをもっと短くして、さらに分かりやすくする必要性を感じた。それは今後の課題だろう。議会だよりの中に、賛成の意見と反対の意見をわかりやすく載せるという点については、かなりこなれてきたと思う。
この点では土山希美枝さんという大学教授に感謝したい。議会は争点のある世界なのでそれをありのままに見せるという視点を与えてくださったのは、土山教授だった。そこから紙面が大きく変化したと思う。賛成討論と反対討論だけではなく、議案の審議にもこの視点を反映させる努力が、スムーズにできるようになった。それが紙面に現れるようになっている点が、他の自治体の議会だよりと違う点だとも思っている。
争点のある世界を広報で見せるという点で、町の広報と議会だよりは大きく違いはじめている。争点のある世界をわかりやすく見せるようになれば、読んだ人は考えるヒントを得るようになると思われる。議会だよりを通じて、違った考え方の視点を得て、考えはじめられる力になれば、新しい変化が生まれる。

日本の新聞は、争点を見せることが極めて下手になった。というか、自公政権の情報の垂れ流しと批判的視点の欠如によって、広報紙に成り下がっているのが今の現状だ。本来のジャーナリズムは、国民主権という目線で、政治を見ていたはず。戦後の物差しは日本国憲法だったと思われる。それが、新聞の紙面編集が野次馬のようになり、与党はこう言い、野党はこう言っていると書き、さらに日常的には与党の視点で記事を編集するので、問題点や争点さえ明らかならないようになっている。
明白に法律に違反していても、この点がおかしいという視点を押し出さず、与党はこう言い、野党はこう言っているという両論併記をしていると、国民は訳が分からなくなる。新聞社は、たえずこういう編集の仕方をし、自分の言いたいことは専門家へのインタビューというような形で見せる。其の記事を読んだ人はなるほどと思うが、さらに新聞社は反対の立場に立つ専門家のインタビューも載せてバランスを取る。これでは編集している会社の視点がない。

議会だよりの編集は、編集委員会の視点というものは弱い。この視点を出すためには、議員全員による協議とそれに基づいた見解が必要になる。共通の視点はないので、議会で起こった意見の食い違いをきちんと見せるということになる。事実にもとづいて見せることによって、考えていただくということになる。争点を見せるときに大切なのは、町当局の提灯持ちという態度は取らないということだ。大切なのは、多様性のある議員が住民の代表であるという立場にたって、住民に寄り添うことを貫くということになる。それは、議会だよりの編集の基本方針になっている。それをどこまでリアルに反映させることができるのか。個々の具体化に永遠のテーマがある。

読んでもらって面白いと感じるような紙面を作りたい。手に取ってもらえるかどうか。まずはここが大事になる。


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雑感

Posted by 東芝 弘明