法律の条文で議論できない安倍さん

雑感

「法律上、核兵器を自衛隊が他国の領土で輸送できるようにする。そんな危険な法律が許されるはずがないじゃないですか」(民主党・山井和則衆院議員)
「法理上の話ではなくて、政策上あり得ないと言ってるじゃないですか。政策上あり得ないということはそれは起こり得ないんですよ」(安倍晋三 首相)
「絶対にあり得ないと言うならば、安倍総理、今回の法案の中で核兵器は除外するとしっかり明記してください」(民主党・山井和則衆院議員)
「私は総理大臣としてあり得ないと、こう言っているんですから、間違いありませんよ」(安倍首相)

法律の条文について議論しているのに、法律に書いているか書いていないかを総理は、意に介さないで、いつも最終的には、「私は総理大臣としてあり得ないと、こう言っているんですから、間違いありませんよ」という言い方をする。同じようなやり取りは、他の議員との間にも見られる。
安倍さんの議論の仕方は、人治国家主義とでもいうべきものだ。
法理上許されるが、政策的にはあり得ないという言い方には、何の説得力もない。法理上許される問題は、合法ということにしかならない。法律の条文で誰が見てもそう解釈できるということであれば、その解釈は大きな力を持つ。
「法律にそう書いていたとしても、私は政策的にそれは採用しない」
こんな解釈は、法律論としてはアウトだ。安倍さんの政策的判断によって、法律の扱いが変わるのであれば、法律家も裁判所も、判断に困る場合、全部安倍総理にお伺いをたてる必要がある。
「法理上はそう解釈できますが、最終的には政策で決まります。ちょっとお待ち下さいね。安倍総理に聞いてみます」
裁判所で裁判官にそう言わせたいのだろうか。
自分の答弁の問題点を知らない首相は、日本をどこへ導くのだろう。


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雑感

Posted by 東芝 弘明