一般質問のできはかなり悪かった

雑感

集中して議会の準備をする必要があるが、なかなか準備が進まない状況になっている。
同級生の女性が、飲み会で、「寝るときにいろいろ考え始めると眠れなくなってくる」と言っていた。そのときは「そんなものなんだ」と思って聞いていた。

最近、寝るときにいろいろなことが浮かんできて、目が覚めてしまうことが何日か重なった。自分の取った態度に対して、点検を始めて自分の不十分さを確認するような感じになる。そうすると気持ちが落ち着かなくなって、ベッドから置きだして、読みかけの文献を読み始めるというようなことを2日ほど続けてしまった。

還暦になって、初心に返ろうと思い始めた。自分の中に積み重なってきた経験は、自信になっている面もあるが、それが自分の傲慢さにもつながり始めていることを感じる。今回の一般質問では、新型コロナウイルスに対する対応について、具体的な提案を行ったが、前半部分でかなり問題点を追及する形になった。どうも町当局に真意の伝わらない一般質問になってしまった。できの良さ悪さで言えば、かなり悪い部類の一般質問になってしまった。このできの悪さが自分の心の中に尾を引いている。

新型コロナウイルスへの対応というのは、未知との遭遇であって、なかなか的確な対応はできないと思っている人が多いだろう。一言で言えば、世間の多くの人は、想定外のできごとだと思っているのではないだろうか。
しかし、この問題に分け入って調べ始めると、地方自治体や県、国には、新型コロナウイルスに対する対応として、新型インフルエンザが蔓延したときの行動計画を持っていることが見えてくるし、和歌山県が、「新型インフルエンザ等対策行動計画」を応用して対応し、かなり的確に行動していることも見えてくる。

「新型インフルエンザ等対策行動計画」については、平成21年に作られた国のガイドラインに沿う形で28年頃までに市町村でも計画が策定されている。しかし、国主導によって「作らされた」行動計画を忘れている自治体が多い。ぼくの住んでいるかつらぎ町も、ぼくが質問の準備段階で町に問い合わせすることによって、「ありました、ありました」という形になった。

ぼくは自分の一般質問で、市町村には対応できるノウハウがある。それは「新型インフルエンザ等対策行動計画」だということを主張し、この計画に沿って対応策を講じるべきだというものになった。しかし、質問を行った3月17日の時点で、まだ町長は「新型インフルエンザ等対策行動計画」を読んでいなかったし、町全体もこの計画を活用して対応しようという認識にはなっていなかった。したがって、ぼくの提案を真正面から受け止める答弁にはならなかった。一番の心残りはここにあった。

質問の前半部分で、2月28日の午後2時までに学校の一斉休校についての結論を出さなければならないとしていたかつらぎ町に対して、そのときの決定が十分考えられたものになっておらず、そのときの不十分さがずっと尾を引いている問題に対して切り込む質問になった。「どうして安倍総理の要請だけが文書に書かれて、文科省の事務次官通知への言及がないのか。はたして本町は、「柔軟な対応」を求めた事務次官通知をふまえて決定を出したのか」。問題点をここに絞って質問し、さらに文科省は学校の休業に対してかなり柔軟な対応を全国の市町村に求め、具体的な事例の紹介を積極的に行っていることを示して、本町ももっと柔軟な対応をすべきだと主張した。

これによって質問は不十分さを追及し改善を求める形になってしまった。質問が終わった後、この方法が、かたくなさを生み出してしまったと思い始めた。党議員団は、2月29日と3月1日に申し入れを行い柔軟な対応を求め、臨時休業についても再検討を求めたが、この申し入れの趣旨はほとんど反映されなかった。思いの底には、どうして町と教育委員会は、柔軟に対応できないのかという思いが強く残っていた。

党議員の会議が今日開かれると、ぼくと岩出市の市来議員の意見が一致していることが確認できた。市町村が「新型インフルエンザ等対策行動計画」をふまえて、新型コロナウイルスの対策を講じていけば、なすべきことはもっと具体的に見えてくる。右往左往するのではなくて、かなり的確に市町村は対応できる。これが市来議員と一致した点だった。

市町村は、住民に対して安心できる情報を徹底して伝える必要がある。そのためには、医療関連の情報を伝える必要があること、生活支援の相談窓口も置いて、国による経済支援を徹底して住民に伝えてサポートすることが求められている。同時に感染爆発に備えて、何をなすべき何かを「新型インフルエンザ等対策行動計画」にもとづいて具体化することが問われている。ぼくの質問は、このことを具体的に求めるものだったが、この提案の真意は伝わらず、議論はかみ合わないまま終わってしまった。真意を伝えられなかったのは、ぼくの不十分さに問題があった。今回の一般質問はかなり後味の悪いものになった。責任を十分に果たすことができないことを痛感した。自分のふがいなさを攻めていると眠れなくなるということが、何日か続いている。

結局、一般質問をやり過ごせばいいという感じに捉えられてしまうような質問になったかも知れない。「新型インフルエンザ等対策行動計画」がきちんと活用されて、対応が始まらなければ、受け身のままの対応は変わらず、進展する事態にも右往左往してしまうことが繰り返されるだろう。

議会が終了したらもう一度、党議員団としての申し入れを行うべきだと考えている。


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雑感

Posted by 東芝 弘明