真剣勝負

出来事,かつらぎ町議会

午前中、一般質問の打ち合わせがあった。
打ち合わせが形骸化して、ほとんど質問が出ないことに対して、改善してほしいという話が最初、議運の委員長から報告があった。ぼくの質問の場合、打ち合わせの時点で詳細な内容は決まっていない。しかし、どのような質問を行うのか、結論ははっきりしている。したがって、どんな質問を投げかけようとしているのか、当局はそんなに困らないと思われる。手の内は全部見せる。全部見せた上で、どう組み立てて質問するのか。質問の方向や質問内容を全部見せても全然かまわない。変化はその先にもある。手の内を明らかにしつつ、最後の瞬間まで努力するので、カーブやシュート、フォークボールもまっすぐも組み合わさって投げることになる。
そう、野球のバッターとピッチャーの関係だ。投げる側も相手の選手たちのことを研究して準備している。打つ側もピッチャーの攻略方法を研究してバッターボックスに立つ。ここまでだ。
こっから先、第1球目は、内角にストレートを投げるから見送っていただいて、2球目外側に流れるカーブを空振りして、その次、内角に食い込むシュートを打っていただく。こういう打ち合わせをすると八百長になる。しかし、地方自治体の場合、ここまで打ち合わせをしている議会が結構多い。答弁調整。答弁書を見せに来る自治体がある。そんなことをしたら、プロ野球の世界では、永久追放ものだ。

国会は真剣勝負が多い。質問内容と活用する資料は全部明らかにするルールがある。そこから先は真剣勝負。それで審議が止まる。立ち往生が生まれる。答弁不能や意味不明の答弁も発生する。
議会や政治というのは争点が明瞭に存在する世界。法律やさまざまなルールが存在する世界なので、見解が違ったとしても、共通のルールの下で生まれる議論にはいつか決着がつく。争点があっても全然かまわない。必要なのは、それを全部リアルに見せることだ。
解決するためには時間もかかる。かつらぎ町で学校給食の実施を提案して実現するのに24年かかった。時間がかかったのは、提案する議員とそれを受けとめる当局との間に争点があったからだ。争点がある場合は、それを住民の前でどちらが正しいのか、どの方向に進むべきなのか、ていねいに明らかにして議論をすればいい。争点があるのに争点がないかのように、議会と当局は一致団結して前にすすむべきだというのは違う。そんな描き方は事実に反する。

地方自治体で争点が生まれざるを得ない多くの原因は国の施策にある。制度と財源を握っている国が、国民本位の政治を展開していないので、どうしても地方自治体の議員と当局との間に違いが生まれる。地方自治体や国民の運動、世論、国の動きそういうものがすべて政治として動いている。今回の議会に国保の子どもの均等割(被保険者1人当たり「いくら」といういわば人頭割の保険税のこと)が半額を国と市町村が負担することになって、軽減が実現する。これは、近年全国各地の自治体と国会で議論され、いくつかの自治体では先行的に軽減を実施していた問題だ。当初、国はしないという態度だった。子どもの貧困問題や子育て支援という観点が前に押し出され、争点が発生していた。
争点のないところに政治はない。さまざまな議論や運動があって今回、子どもの均等割の軽減が実施されることになった。
「緊急事態だから、行政も議員も力をあわせて難局を乗り越えるべき」という意見が出されることがある。コロナ禍の中でもこういう意見が出てきた。しかし、野党は、国民の生活を守り命を守るという観点で国に対し、具体的な提案を重ねてきた。その提案に背を向ける政府という構図で事態は動いてきたが、この1年間、かなり大きく、野党の提案が次々に実って施策が実施されてきた。争点が生まれ議論が起こって、政治が前に進むという形がこの1年、短期間にかなりの密度で繰り返された。
国民にそう見えていない原因はメディアにある。メディアが事実をきちんと伝えれば、野党が果たしてきた役割はもっと国民に見える。事実を伝えるメディアが歪んでいるのだ。野党は、国民の立場に立ってがんばってきた。この土台にあるのは野党共闘だった。

争点があって議論がある世界だということを明確に見せる責任が議会にはある。ぼくはそう思っている。プロ野球のように互いに真剣に準備して、マウンドに立つ議員、バッターボックスに立つ町長と職員。この関係になるように努力したい。真剣勝負の中でこそ新しい政治が生まれる。

12時から娘のiPhoneの機種変更に付き合った。ぼくの料金支払いから独立したので娘も新しくクレジットカードを作成した。途中、データ移行に1時間ほどかかると言われたので、橋本の31(サーティーワン)に行ってアイスクリームを食べることにした。結局、auで3時間ほどかかった。妻のときよりも時間がかかったことになる。対応してくれた女性の店員さんは、1月30日の妻のとき対応してくれた人と同じだった。この1か月間でデータ移行のサービスが有料化されていた。これでLINEのデータ移行は無事完了した。

考えてみると、妻の乗り換えのとき、予約なしに店頭に行って、すぐに対応してもらえたのはラッキーだった。今回は、予約を入れて対応してもらうということになった。ずーっと高野口店で機種変更などを行ってきたが、店員さんはどんどん人が変わっていくので、顔なじみの人というのがほとんどいない。どうもauのお店の運営を、ある会社が請け負っているということらしい。ぼくの座った目の前に会社の名前が書かれているプレートが貼り付けられていた。全ての店舗が同じ会社の運営かどうかは分からないが、この会社がauの店舗の経営を任されているのであれば、社員はお店間で異動することになる。顔なじみの店員がいなくなるのは、こういう仕組みなのかも知れない。

携帯電話の販売と運営は、多くに人々に直接関わる仕事になっている。機種変更に2時間とか3時間とかかかり、機種のトラブルが数多くあって、破損とか交換とか色々なことが起こるので、お店は忙しい。自分の購入したキャリアのお店が、各地にあることで多くの人は安心を得ているのではないだろうか。

夕方は地域のことで少し動くことになった。こっちのお話もうまく前に進めばいいのだけれど。


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出来事,かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明