住民の多様な意見を反映できる議員定数を

雑感,かつらぎ町議会

今日も街頭宣伝に行き、6回演説した。平日の午前中街は静かだった。高齢化が進んだ中で地域の力が落ちているのを感じる。この中で議員定数削減の議論が起こりつつある。地方自治体にとって、行政機構と議員定数をどうするのかというのは、二元代表制の根本に関わるもの。多様性を行政にどう反映させるべきなのかというテーマは、一人一人の住民の個人の尊厳を尊重するということとも結びついている。議員定数を14から12にすると25ある自治区の半分程度の議員になる。25区の区長と12人の議員と比較すると、どちらの会議が住民の多様な意見を反映することができるか。ほとんど議論の余地はないだろう。自治区長の会議の方が住民の意見をくみ取れる可能性がある。
もちろん、ことはそう単純ではない。自治区長の会議と議会との性格の違いがあって、議会の方がはるかに多面的な問題が議題になる。そもそも自治区長会の議題には一定の傾向があるので議会における議題の多様性という点では比較にならない。比較するのは、議会と区長会とが同じテーマ議論したときに住民の多様な意見をどちらが深く反映できるかという点だ。明らかに区長の方に優位性がある。

そもそも議員というのは、住民何人に対して議員が何人必要かということが基本だろう。住民1000人に1人と住民500人に1人、どちらが住民の声を多様に反映できるのか。住民の代表として多面的な議論ができるのか。選挙も含めどちらが住民の声に耳を傾けることができる仕組みになるのか。答えは明確だろう。人口が5万人を超える岩出市の議員定数が14人になった。5万人を14で割ると議員1人当たりの人口は、3571人になる。こういう状況が投票率の低さ、議員と住民との距離の遠さに反映する。5万人の住民に関わる未来の問題をわずか14人の議員で決めているという、ある種民主主義という点で、これでいいのかという状況になっている。

住民の多様な意見を反映する仕組み。住民の代表としての議員の在り方は、かつらぎ町という小さい町の民主主義に関わっている。議員を増やして当選へのハードルを下げる方が、住民の声を反映する議会をつくる力になる。議員の報酬と議員定数というものは、民主主義を保障する点で本質的な問題ではない。


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雑感,かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明