出版記念会に参加した

雑感

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「反戦・半角平和を願う文学の会」による総会・出版記念会が、大阪市北区のグリーン会館で開催されたので参加させていただいた。お誘いしてくださったのは橋本市在住のNさんだった。文学運動というものに今まで縁がなかったのだけれど、Nさんに誘われて、新しい出会いに参加する気持ちになった。
総会の後の出版記念会は「未来につなごう ──戦後70年平和の声を──」という本の出版を記念するものだった。この本は、「反戦・半角平和を願う文学の会」によって隔年に編纂されているもので、今年5月に出版された本は24集となっている。

戦争への足音が聞こえるようになった今日、国民主権と基本的人権が脅かされているもとで、総会では「言葉の危機が迫っている」という言葉が紹介された。戦争反対の運動をしている人々への弾圧は、まだ具体的に始まっていないが、言論については、表現の自由への侵害という問題が、自治体による過剰な「忖度(そんたく)」という形で現れ始めている。憲法を守れという当たり前の集会が、自治体の後援取り消しにあったり、俳句が公民館報に掲載されなかったり、カット(絵)にクレームがついて自治体の後援が取り消されたりしている。

弾圧は、表現の自由から始まる。表現の自由は、国民主権の実現という上で、まず当然の如く保障しなければならない権利になる。この表現の自由から知る権利が直接導き出される。国民が自由に表現できるという権利と知る権利は、不可分一体のものだ。国民主権と基本的人権への制限は、まさに空気を読みすぎる行政の手によって、すでに始まっているといっていいのではないだろうか。
反戦と平和を主張して行われる文学運動は、表現の自由を守る運動の先頭に立っている。この運動は、船の穂先なのかも知れない。

第2部は、出版を記念しての作品紹介だった。現代詩、川柳、漢詩、散文、俳句、短歌という作品紹介の中で、ぼくはNさんと一緒に前に立って、散文の作品紹介をさせてもらった。散文を全て読むには時間がかかるので、Nさんの挨拶とぼくの紹介の後で、作品紹介をかねて挨拶した。こんなことは初めての経験だった。文学活動をしている人々が、一堂に会してそれぞれの作品を発表して交流する姿は、ぼくにとって新鮮だった。

大阪に出るために林間田園都市駅まで車で行き、市会議員の阪本さんの事務所に車を置き、林間田園都市駅まで坂道を上り、電車に乗って南森町駅を目指した。
iPhoneの乗り換え案内で電車の時刻を調べ、駅に着いたら地図ソフトで会場を検索してGPSを頼りに歩いた。地図ソフトを使う状況になって困ったのは、ソフトによる地図の表示の仕方だった。ソフトによっては、一体現在地がどこを指しているのか分かりにくかった。「東に進みます」とアナウンスされたが、東も西も分からないので、iPhoneをくるくる回すことになった。結局Yahoo!とGoogleと「マップ」という3つのソフトを立ち上げたが、一番分かりやすかったのは、iPhone純正の「マップ」ソフトだった。GPSの力によって会場にはほぼ予定時間に着くことができた。なかなか便利な時代だと思う。ただ地図を見ながら歩くという姿は、全く歩きスマホそのものだった。

天下茶屋の駅にある本屋さんで久しぶりにMacfanを購入し、南海電車の中で読んだ。「明日の仕事に即役立つ!“伝わる”レイアウト10の勘所」という特集があった。この特集は、今年の学習合宿の講師のテーマ「新聞とビラの作り方」に沿うものであり、自分にとって時宜にかなったものだった。レイアウトの基本はFontにある。まずは自分の使っているFontの性質をよく知ることによって、レイアウトの基礎が決まるというのは、基本中の基本だと思った。今回の講義でもこの話から始めようという気になった。なかなか面白い。

電車が美加の台あたりまで来ると、緑のトンネルの中に入っていくような錯覚にとらわれた。議員の視察を終えて、南海電車で帰るときは、いつも夜の中を走るので景色などは見えない。美加の台から林間田園都市までの景色は、山間部の景色が見えて新鮮だった。そう言えば、ぼくは子どもの頃、新城から紀伊細川まで歩いて南海高野線に何度も乗っていた。緑のトンネルの中を走る電車の景色は、何度も見ていたはずだったが、今日の景色を見て、高野山までの道のりを電車に乗って行ってみたくなった。


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雑感

Posted by 東芝 弘明