112回目の一般質問の準備

議員の活動

朝、Aさんにもらったピーマンとトマトの苗を畑に植えた。今回はLの字に畝を作ってかなり間を開けた。毎年裏の畑でピーマンとトマト、ミョウガが採れる。夏野菜は食卓に色を添える。リビングだけ掃除をしてから一般質問の原稿を書く。ただし今日はまだ文献や本をかなり読み込む。どれだけ広い知識を土台に焦点を絞った質問を組み立てることができるのか。自分のものの見方、考え方を広げつつ、錐のように集中した質問を組み立てることができるかどうかだ。
考えは広く、質問は焦点を絞って。ということになる。広く情報を収集すると採用できない情報も数多く集まる。それは次の質問に繋がっていく。
最近は、答弁のできないような質問はしないよう心がけている。答えられないような「鋭すぎる質問」は、結局的外れな答弁を引き出してしまう。限られた時間の中で、的のはずれた答弁が出てくると、結局は軌道修正に時間がかかる。これはもったいない。
答えることのできない質問は避けて、前向きで積極的な答弁が出てくるように質問を組み立てたい。この4年間の最後の質問。議会のたびに一般質問を行って来た。28年で112回の議会があったので、112回目の一般質問になる。
質問テーマは通告したが、どのような質問になるかは、本番が始まらないと決まらない。予定調和でない質問が待っている。

閑話休題
昨日、コメント欄に書いたことをブログ本文にも載せておきます。
相談事の難しさ、専門職の必要性について言及したものです。

公務員の削減が良く問題になりますが、都市部の児童相談所の設置数も職員配置も、まったくたりません。社会福祉士という資格は非常に重要な資格ですが、この資格がまだまだ生かされず、職員採用も少ないのが現状です。

相談事の対応は、非常に難しく、そういう訓練を受けていないぼくは、議員の相談事で何度も失敗したことがあります。
10年以上も前のことですが、一例を上げましょう。
「長男なら資金援助して当たり前」だと言って大阪に住む息子を言葉汚くなじり、長男のお母さんはぼくに手紙を見せました。その手紙には、もうこれ以上援助できない生活の苦しさが切々と訴えられていました。お母さんは、ぼくに対し、「許しがたい長男」に電話をかけて、「援助するように言ってくれ」と言いました。
ぼくは、「電話をかけることはできません」と断りました。
お母さんは、「もう東芝さんには頼まん、帰ってくれ」と怒りを露わにしました。
ぼくの取った態度で関係が切れてしまいました。今思い返してもどういう態度を取ればよかったのか、答えを見いだせません。

拒否するのは簡単です。人間関係を断ち切ってしまえば、相談事なので相談は続かなくなります。「あなたのしたことは許せない」と言って、拒否してしまえば、その人との関係は終わります。でも事態は何も変わらない。そういう事態に直面しても、おそらく社会福祉士の方々は、関係を断ち切らないで、接することができると思われます。
児童相談にしても、大人への対応にしても、人間関係を維持しながら問題を解決する努力の仕方を学びたいですね。

こういう反省をしても、その後も相談を打ち切ってしまった例が、数年前にありました。このときのケースは、母子の相互依存でした。70歳になる母親が40歳を超えた息子に暴力的に支配されていましたが、同時に互いに依存していました。母親は息子の要求を叶えるために展望もなくまわりに借金をして生活を維持していました。
このときの対応も失敗してしまいました。自分が失敗したことをさらけ出して、相談に行けばよかったと後悔しています。結局、最悪の事態になる直前で母親が家を出て、息子は衰弱している状態で保護されました。
ほんとに難しいです。その時のケースでは、最悪の事態にはなりませんでしたが、かなり深刻な事態にまで行ってしまいました。

多くの自治体職員は、訓練を受けていない、資格をもっていない人によって相談業務が行われています。そのことによって、生まれているトラブルはかなり多いと思います。訓練を受けていないがために、対応している職員がストレスを抱えこむケースは多いと思います。自己主張ばかり言い、自分勝手な相談者に対して、人間として許せないと思いながら付き合っていると、相談者のとっている態度がことごとく許せなくなります。そう思ってしまうと、言葉や態度に出てしまいます。それが相手を傷つけ、自分も傷つけてしまいます。

奥さんを徹底的に支配している旦那さんがいました。働けなくなって生活保護を受けていましたが、県の担当者は、この旦那さんに接して「ああいう人が生活保護を受けるのは許せない。保護を受けてほしくない」と言っていました。相談の訓練を受けていない人は、相手に対してこういう見方に陥ることがあります。この県の職員が抱え込んだストレスは大きかったと思います。しかし、社会福祉士であれば、こういう意見は持たないと思います。

相談業務には、訓練を受けた人がどうしても必要だと思います。児童相談所で起こっているさまざまな対応のまずさは、専門職でない職員による対応のまずさが、かなり横たわっています。


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Posted by 東芝 弘明