「JIN」が終わってしまった

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「JIN」の最終回を見た。歴史の修正力をテーマにしたことによって、タイムトラベルのパラドックスを上手に、違和感なしに表現できたところが、話の作り手としてなかなか面白かった。
南方仁は、パラレルワールドに行ったのではなく、同じ次元の過去の歴史に行き、幕末を体験し、生き、その中で歴史を変えたということだった。
歴史は修正力をもっているが、しかし、歴史は変わるということをドラマは貫いた。
後半部分の映像に東洋内科という表示が出てくる。その表示の後、パソコンの液晶モニターの画面が映し出され、62歳の方の医療費の自己負担がゼロ円になるところが映し出されていた。
南方仁が、坂本竜馬に語り、坂本竜馬が書いた保険という考え方が歴史を動かし、日本の医療制度が、現在のものとは違ったものになっているという描き方が、物静かに歴史の大きな変化をもたらしたことを物語っていた。
ドラマは、友永未来(中谷美紀)が存在しなくなった世界で、橘未来(中谷美紀)が脳腫瘍になり、それを南方仁(大沢たかお)が手術するシーンで終わった。
仁は、恋人であった友永未来に対し、脳腫瘍の摘出手術を行い、手術を成功させたものの、未来の意識は回復しなかった。恋人への手術以後、脳外科医なのに脳の手術を恐くてできなくなっていた仁が、公園で倒れていた人間の緊急オペを行うところから前作の物語は始まった。
仁は、自分自身を手術し助けたことになる。脳腫瘍の患者は仁自身であった。前作で明らかにならなかった謎はすべて解明された。
時代に翻弄されながらも、数々の試練を乗り越えた仁が、強い決意をもって橘未来の手術に立ち向かう。未来の命を救うところから、現代の新しい仁のドラマが始まる。「JIN」は、そういうことを予感させる終わり方だった。


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Posted by 東芝 弘明