議員報酬引き上げ賛成12%。このアンケートに対する議員の答え

出来事,かつらぎ町議会

一般質問の2日目は、ぼく一人だけだった。質問者は7人、かつらぎ町はくじで順番を決める。くじ運の悪いぼくは、よく一番最後や最後から2番目3番目を引く。今回は、初日の一般質問時はまだ原稿を3分の1書いた程度だった。1日目が終了して、2時間ほどで一気に書き上げていた原稿を、朝の早朝配達終了後、5時から見直して、文言の修正を行った。完成したのが6時30分頃だった。

原稿は、ナビゲーターの役割を果たす。質問が始まって離陸するとカーナビ運転からマニュアル運転に変わる。ときどき原稿に戻るという形。原稿に書いていなかったことを何10%ほどしゃべっているだろうか。

今回一番苦心したのは、地球温暖化に対する日本政府の目標が、国際的な要請からいかにまだ立ち後れていて、このままでは日本の責任を果たせない、地球の気温上昇を平均1.5度に抑えることができないことを伝えて、国の目標を超える自治体の削減計画を打ち立てる必要があることを明らかにすることだった。この中でCO₂削減が、なぜ緊急性があり非常事態宣言を必要とするものなのかを明らかにしたいというものだった。日本共産党の政策に基づく提案が、いかに重要な意味をもっているかを説得的に提示したいというものだった。

わかりやすく提示できたか。という点で何人かに受け止めを聞いた。言いたいことは伝わったという受け止めだったのが嬉しかった。

質問の前に課長の方々と打ち合わせをさせていただいた。ちょっとした事前の発言が質問の組み立てに影響する。その点では極めて役に立つ打ち合わせだった。

その後行われた定数と議員報酬の委員会。住民アンケートの取り方は極めて不十分だと感じていたが、結果が出て、議員報酬を上げるべきという意見はわずか12%だった。議会モニターと自治区長会の2者との懇談では、議員報酬が安すぎるので報酬を引き上げるべきだという意見も多かったが、それはごく少数の、議会のことを事前資料で伝えて深い議論をできるようにした結果だった。予備知識なしにとったアンケートでは、報酬を引き上げることに対する理解は全く得られなかった。今の状況下で議員報酬を引き上げるのは不可能、むしろ現時点では報酬を上げるべきではないというのが、ぼくの感想だったし意見だった。いずれにしても住民アンケートを踏まえて答えを出すべきだと思ったので、議会のことも十分理解されていないのだから、定数と議員報酬のことについては、引き続き議論をすべきであり、定数も報酬も現状維持すべきだと思ったのでそう発言した。

驚いた。心底驚いたのは、結果としては住民アンケートの結果を考慮しない形で報酬を引き上げるべきだという意見が半数を超え、この方向に決まったことだった。住民の声を聞いて物事を考えるべきだと思っているぼくからすれば、この態度は青天の霹靂だった。
現行の23万円を27万円、もしくは30万円に。この方向でさらに賛成者の議員は議論することになる。ぼくも、議員報酬は引き上げるべきだという意見をもっている。しかし、そのためには住民合意が必要だと考える。議会の活動のことが住民に伝わっておらず、報酬を引き上げるべきだという意見がわずか12%だったアンケートから読み取るべきなのは、現時点では報酬を引き上げるべきではないということだろう。そういう思考回路にならない議員というのは何なんだろうと考えてしまった。


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Posted by 東芝 弘明