初めての開示請求に基づく閲覧

雑感

10時から公文書開示請求のために役場に行き、職員立ち会いの下で開示を求めた公文書の閲覧を行った。前の町長の時代の、しかも2014年の事務についての開示だったのでことが起こったのは8年前になる。時間が経つのは早い。
2014年の1月早々に議会があり、総合文化会館の前で建設が止まっていた都市計画道路の完成のための用地買収と、それに隣接する土地の買収、それに隣接しない土地の買収が行われるとともに、さらにその人がもっているあちこちに点在する土地の寄付が行われた。

都市計画道路については、強制収用ができるようになっている。しかしこのときは(というか、かつらぎ町は今まで強制収用した事例はない)、収用手続きはしないで、交渉の中で都市計画道路と関係のない用地の購入と寄付ということとなった。都市計画道路に面した土地と少し離れた土地は、町民農園のためという名目での買収となった。

「なぜ、強制収用しないのか」
この問いに対し、当時は、たくさんの土地があって、強制収用したら他の土地の問題がうまくいかなくなるというような理由が返ってきた。しかし、この土地の買収以後、他の土地問題が解決した事例は、記憶では1件だけだったのではないかと思われる。税金の滞納についても、解決していない。

自治体は、土地を寄付したいと言われても、事業計画のない土地については、寄付を受けてはいけない。住民が土地を自治体に寄付すると、固定資産税を払わなくてもよくなる。住民からすれば必要のない土地の処分ということが簡単にできることになって、固定資産税を支払うことからも解放される。しかし、その当時のかつらぎ町は、事業目的も立たない土地の寄付を何件も受けていた。このときの土地の寄付に関わって、それらの用地について滞納していた固定資産税が支払われたのかどうか。それも追求してみたい。

議会に出された議案でいえば、多額の滞納はあったが、用地買収した土地に関わって役場が買収額を支払い、その土地に関わる固定資産税のみを精算するということだった。もちろん、こんなやり方は間違っているので、日本共産党ともう一人の議員は反対し、他の議員は賛成した。
用地代の支払い方も異常だった。役場が総合文化会館を借りて(もちろん減免)、支払いの会場を設定し、そこに関係者が集まって現金を手渡すという形が取られた。銀行口座に振り込むと、ただちに差し押さえが行われるので現金がほしいという地権者の求めに応じて、この支払い方が採用された。現金の引き渡しのために金融機関も立ち会ったというから、映画のような話が現実に行われたということだ。今回の開示請求書類の中には、買収した用地に対する固定資産税の回収関係の資料はなかったと思われる。議会答弁どおり、買収した土地関係の固定資産税の回収が行われたかどうかは、きちんと確認したいと思っている。

今から考えれば、もっと以前に開示請求すればよかったと思っている。このときの事務をつぶさに見ても、どうして都市計画道路の用地買収の際に、道路敷でない土地以外の土地を購入することになったのか、この購入にあわせてどうして何カ所もの土地を寄付してもらうようになったのか、その理由は明確になっていないし、公文書的には何も残っていないと思われる。なぜ、事の発端の公文書が残っていないのか。そこが面白い。

午後は、伊都消防本部に行き、情報公開条例に基づく開示請求を行った。開示請求は生の資料を手にできるので面白い。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

雑感

Posted by 東芝 弘明