コドソラ提出の請願、委員会で採択

出来事,かつらぎ町議会

かつらぎ町議会総務産業常任委員会が開かれ、沖縄県の宜野湾市にあるコドソラ(代表 与那城千恵美さん)が提出し、ぼくが紹介議員になっていた請願「日本全体で解決すべき問題として、普天間基地周辺の子どもたちを取り巻く空・水・土の安全の保障を求める請願書」が全員賛成で採択された。15日の本会議で採決に付される。

この請願は、最初陳情で出されたものだった。陳情を議会で取り扱うかどうか、議会運営委員会で協議したときは、資料の客観性が疑問視され、扱わないでおこうという決定がなされた。ぼくは委員長なので委員の意見を見守り、委員の意思を確認する立場だった。

このときの委員会の判断が間違っているとは思っていない。ただぼくとしては、残念な思いが残ったので、陳情を提出してきたコドソラ宛にメールを書いて、沖縄県などの資料に差し替えていただき、請願という形で再提出してほしいとお伝えし、ぼくが請願の紹介議員にならせてほしいことをお伝えした。
その結果、沖縄県が基地問題にどう取りくんでいるかが分かる資料と、沖縄県のPFAS(ピーファス)汚染を調べた専門家会議の資料が用意され、請願提出ということになった。これらの資料によって議論がしやすくなった。
コドソラという組織は、子どもたちに安全な空をという思いを込めた組織の名で、元々は保育園の保護者の方々がつくったものだった。コドソラの方々の活動を調べて胸が熱くなった。ぼくは、橋本市と九度山町、紀の川市と岩出市の共産党議員にも働きかけて、請願の紹介議員になってもらい、コドソラと連携して、これらの議会に請願を出してもらった。

普天間基地のすぐそばにある小学校と保育園の上を米軍機が頻繁に飛行している。これは日米地位協定によって確認済みのルールを無視するものだった。落下物が校庭に落ちるという事故も起こっていた。
さらに基地の周辺でPFASと呼ばれる有機フッ素化合物が水路などから検出されるという問題も発生してきた。お母さん方でつくられたコドソラは、署名を集めたり、沖縄から東京に行って政府や政党に陳情したりしていた。
PFAS汚染問題は、東京の横田基地周辺でも検出され、大きな環境汚染問題として注目が集まっている。汚染原因の一つは米軍が使用してきた泡消火剤(有機フッ素化合物は強い結合力がある。有機フッ素化合物を泡消火剤として使用すると、泡が酸素を遮蔽するので消化剤として効果が高い)ではないかという指摘がある。

請願要旨は3点。
1 学校上空(普天間小、普天間第二小、緑ヶ丘保育園)の飛行禁止
2 日本政府の責任において、沖縄県、宜野湾市と連携して普天間第二小学校内の土壌調査の実施及びPFAS汚染特定箇所の土壌の入れ替えを行うこと
3 普天間の子どもたちを取り巻く空・土・水の安全を保障することを目指し、貴議会においてその旨の意見書を採択し、地方自治法第99条の規定により、国及び衆議院・参議院に提出すること

この3点の願いは、日米安保条約を認める人々にとっても、改善するという点では一致できるものだと思う。普天間基地は、銃剣とブルドーザーで住民を排除し、街のど真ん中に米軍基地がつくられたという経過をもっている。世界一危険な基地と呼ばれる状況は、普天間基地と宜野湾市の状況を写真で見るだけでも感じ取ることができる。
かつらぎ町議会は、議員間の協議がかなりできるように変化しつつある。今回もこのテーマで時間をかけた討議ができた。その結果として全員一致で採択となった。採択してもらった瞬間、心が震えた。コドソラに集まっている人々に思いに答えられて嬉しかった。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

出来事,かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明