Appleの新しい革命
10月22日、アメリカのサンフランシスコ時間の午前10時(日本時間10月23日午前2時)からAppleのイベントが開催され、製品ではiPad AirとiPad mini、MacBook Pro、Mac Proの発売が発表され、OSではMacOSX Mavericks、ソフトではiPhotoとiMovie、garageband、iWork(Pages、Numbers、Keynote)が発表された。
洗練されたプレゼンでいちばん驚いたのは、MacOSX Mavericksが無償提供されたことだった。AppleはiOSを無償配布してきたが、Windows8にあたるMacのOSをとうとう無償にしてしまった。前回のMountainLionは2700円だったが、もうAppleはOSで商売をする気がほとんどないらしい。これは、ソフト会社であるマイクロソフトにはなかなかできないことではないだろうか。
5年ぶりにMacBook Proを買おうと思っている。Macは何よりも仕事の道具として必要な物だ。美しいと思われる印刷物を作るためにも、Macを手に入れる必要がある。MacBook Proは、Retinaディスプレイモデルとなり、スーパードライブを取り外してしまった。さらに薄く、さらに速く、さらにきれいになった。画面に映し出される映像は、印刷物のような鮮やかさと滑らかさを持つ。MacBook Proが描く映像は、4Kと呼ばれるハイレベルの薄型テレビよりもはるかにきめ細かい。storageはフラッシュになったのでハードディスクよりも速く静かで、消費電力も小さく発熱も少ない。
新しいMacBook Proを購入するとiPhotoとiMovie、garageband、iWork(Pages、Numbers、Keynote)が無料で付いてくる。これだけのソフトがそろっていれば、写真と映像の処理、曲の作成、文書作成、表計算、プレゼンテーションをやってしまえる。
これ以上の仕事がしたければ、AdobeのIllustratorやPhotoshop、InDesignなどを手に入れればいい。これで、たいていのことはハイレベルに実現できる。
27歳の時にMS-DOSを使うことのできたNECの88を買って、コンピューターの世界に触れて興奮していたが、その時から26年たった今日、ここまでパーソナルコンピューターが変化すると予想することはできなかった。音楽も映像も写真も文書作成も、Macさえ手に入れれば、Proとアマの差もなく同じことができるようになった。一昔前に何百万円も必要だった投資は、20数万円で手に入る時代になった。
Appleが世の中にもたらした変化は、革命的なものだった。Appleという会社ほど、世界に大きなインパクトを与えた会社はないといっていいかも知れない。Appleが生み出した変化は極めて現実的なものだった。現在手に入れているテクノロジーを活用して、世の中に無かったものを確実に世に生み出して行った。奇抜な発想によってブレイクスルーを生み出したのではなくて、極めて現実的なものの中から未来の発展を描き、確実に製品を作りだして世の中に問いかけたのだ。本物の変化はこういう努力の中から生まれる。
人間は、現実に存在している諸関係の中から未来を作り出す。全く新しい発想、全く世の中に存在していない発想を生み出せば、そこから変化が生まれるというものではない。現実の諸関係の中にあるものを具体的に作り変えることによって、未来は変化する。Appleはこういう革命を成し遂げた。そうして生まれたのが、パーソナルコンピューターであり、iPodとiPad、iPhoneだった。
OSを無償で配布するという発想は、オープンソース化した無償のOSとは意味が違うように感じる。Macは、OSの開発に自由を与えていない。OSとハードに責任をもって一体のものとして開発し、柔軟にソフトとハードを連携させるという文化を創り出してきた。この発展としてOSの無償を打ち出したということだろう。それは、Appleの製品を使い続けるかぎり、絶えず最新のOSを提供するということを意味している。この取り組みはiosの無償提供から始まった。iPhoneとiPadは、ハードを買うとOSが定期的に更新される。これは、機械を買い換えることなしに最新の機械にリニューアルさせてくれるという感動を与えた。今回は、Mac本体でこれを実行する決意をしたということだろう。
現在のパーソナルコンピューターの新しい革命は、静かに地味に始まる。
新しい時代は、静かに幕を開ける。
最近までAppleには特に興味がありませんでしたが・・・今年の5月に電子辞書を買おうと思って電器屋さんで見たんだけど、3万5000円ぐらいでした。それで家には無線LANがある上に、家でしか電子辞書を使うつもりがなかったのとiPad miniが28,000円だったので、iPadを買いました。ネットにつながれば辞書アプリがあるので同じと思って・・・・・で、その操作性を見たとき、驚きというか、Windowsしか使っていない者が初めてApple使うと大げさですがすごい驚きを感じました。なというか・・・こういうコンピュターがあるのか?と感心してしまいました。マイクロソフトのWindows_8の失望と併せて考えると、次のPCはMacを一度買ってみようと真剣に考えてしまいます。
時代は、マイクロソフトからAppleへ変わる節目なのかもしれない・・・
Macは、インテルのCPUを搭載しているので、高速のWindows機にもなります。ただしWindowsの環境をつくるためには、OSとソフトを購入する必要があり、数万円の経費負担が必要です。ぼくは、Windows7の環境も作っています。理由は、Windowsにしか対応していないソフトがあるからです。しかし、実際は、ほとんど使う機会がありません。
Appleに乗り換えたのは、38歳の時でした。それ以降、Appleの面白さを堪能してきました。ぼくの同級生に大きなOfficeのシステムを組んでいたシステムエンジニアがいます。仕事を替わってからMacを使うようになって驚いたのは、周辺器機との接続の簡単さだったと言っています。どうしていとも簡単につながるのか、ということでした。
彼は、AdobeのIllustratorやInDesign、Photoshopを使ってラジオのWeb雑誌を作成していますが、この世界も彼にとっては、目からうろこだったようです。
MS-DOSの世界に漬かっていたので乗り換えたときに、ファイルをのぞきたい病にかかり、Macになかなかなじめませんでした。1か月ぐらいは、WindowsとMacの違いに戸惑うかも知れませんが、馴染むとWindowsとの世界観の違いが分かると思います。
ぜひ、ご検討ください。