一般質問の形式について

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一般質問は、各議会で実施の仕方がずいぶん違っている。
一番窮屈なのは、最初の質問を壇上でおこない、答弁者が登壇して答弁し、質問者が再度登壇して再質問し、さらに答弁者が同じことをくり返し、質問者が再々質問をして答弁をもらうという方法だ。
たとえば、この方法で3つのテーマで質問をし、1つのテーマごとに2つの角度から質問をすると最初の質問で3テーマで6つの事を尋ねるようになる。
答弁者は、この6つの質問に対し、多くの場合3人が登壇し次々に答弁するということになる。質問は3回しかできないので、1回の質問で問題を論じる必要が生じてくる。したがって、質問の時間も長いし答弁の時間も長いということになる。聞いている側にとって非常に分かりにくいのは、今おこなわれている答弁が、どの質問に対する答弁なのか、判明しにくい場合があるということだ。
質問と答弁の当事者間は、通告制なので双方、内容を把握しているのでどの質問に対しどういう答弁を返しているかがわかるが、物事を多角的に論じて、そのことに対し多角的に答弁してもらった場合、どうしても焦点がぼやけて、質問と答弁が散漫になってくる。
国会でいえば、代表質問と首相答弁の様な感じだ。ただし、国会の代表質問の場合は、質問者の演説に対し、首相が順番に答弁するということ、やり取りが1回限りということで、まだ分かりやすい。
違うテーマの質問に対し、各部の部長や課長〔町村は課長までが多い)が入れ代わり立ち代わり登壇して答弁するのは、なんとも煩雑だし間延びする。
再々質問までという制限がまかり通っているのは、多くの自治体が会議規則で議員の発言回数を3回までとしている(近隣の橋本市は2回)ことによる。
紀北の地域でぼくが知っている範囲で書けば、一般質問が再々質問までという方法でおこなわれているのは、岩出市や紀の川市、質問時間に制限を設けて何回でも質問できるようになっているのが、かつらぎ町、九度山町、橋本市だ(高野町がどのような形式でおこなわれるのか、ぼくは把握していない)。
かつらぎ町の一般質問は、完全に一問一答形式を採用している。答弁者も質問者も壇上には登らない。
質問者は、質問席に立って、当局と向きあう形で一般質問をおこなう。議員の持ち時間は1時間。
国会でいえば、予算質疑とよく似ている。3つのテーマの質問の場合、最初に3つのテーマを全部しゃべって、各部署に答弁を求めるというという方法も、したければできるが、分かりにくくなるのでする人はいない。
1つのテーマについて質問に入り、ほとんど演説もおこなわないで質問に入っていく。自分の質問したいテーマの内容についても、質問形式で論点を深めていく。対話形式でのやり取りを傍聴人は聞くという形になる。この一問一答形式が一番分かりやすいといえるだろう。
橋本市は、まず議員が登壇して、最初の質問をおこない、答弁者は登壇して答弁をおこなうという形になっている。橋本市は再質問以降一問一答方式に移行する。それ以降の質問は、質問者も答弁者も登壇せず自席でおこなっているようだ。
かつらぎ町議会の方法が、質問者にとって一番やりやすいし、傍聴人にとっても分かりやすいと思う。
全国でも一般質問は、一問一答形式に移行している例が増えている。
一般質問は再々質問までという形態になっている議会は、傍聴人の立場に立って、どうすれば分かりやすい質問になるのかを考える必要があるだろう。
かつらぎ町は、まだ議事録をネット上に開示していない。橋本市は、かなり努力がなされていて、議事録がネット上で見られるようになっている。議員の一般質問についても9月29日現在、6月議会の分までは閲覧及びプリントアウトできるようになっている。議員の質問内容が、市民にオープンになっているという点でこういう開示の仕方は素晴らしいといえる。
かつらぎ町で、議事録を開示することになると議会事務局の職員の負担が増える。3人で全ての事務を担っているので、かなりスピードを速めて議事録を開示するとなると、負担が重くなる。
ぼくは、今まで例規集のネットへの掲載と会議録のネットへの掲載を求めてきた。インターネットという制限はあっても、住民がいつでも例規集や議事録を見られるようにするというのは、情報公開という点からいって重要な課題になっている。
近い将来、ようやく、この方向が実現するようなので開示されることを期待したい。


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Posted by 東芝 弘明