フォントのお話

Mac

9条まつりの横断幕の注文をしてから事務所に行った。9時30分から議員団会議が行われた。
午後からも会議があった。
昼から気温が上がってきて、蒸し暑くなった。会議終了後、子ども講演会のチラシを完成させた。付け加えた地図は、illustratorで作成する。情報が増えたので、きれいに見えるようにするには、微妙なバランス調整が大切になる。inDesignは、簡単に行間を空けたり均等配置をしたりできる。
El CapitanからMacに添付されたフォントを使ってチラシを作った。柔らかいフォントが加わったので表現に幅ができた。

デスクトップパブリッシング(DTP)というパソコン上で印刷物を作るときに重要なのは日本語フォントだ。Macはかなり長い期間、OCFフォントをDTP用フォントとして採用してきた。このフォントはポストスクリプト(ページ記述言語の一つ。ポストスクリプト用のプリンターで出力すると印刷に必要な網点処理がなされる)の定番だった。OCFフォントは、プリンター用フォントと画面表示用フォントが必要だったので、フォントを揃えるのにかなりの資金が必要だった。
次に出てきたのがCIDフォントだった。このフォントはOCFフォントの改良版で、アウトラインフォントを含めていた。このフォントがあれば、画面表示用のATMフォントは必要なかった。
MacOSXは、ユニックスベースのOSだったのでOCFフォントは構造上使えなくなった。MacはOSXに移行するときにAdobesystemsとMicrosoftが共同開発しアップルが賛同したOpenTypeフォントを採用した。このフォントは、trueTypeフォントの改良型で、しかも異体字を数多く持つことができるという特徴をもっている。OpenTypeフォントになって、1書体ごとの文字数は飛躍的に増えた。しかもポストスクリプトの記述言語を内包できるので、商用印刷に対応できるものだった。MacOSXは、フォントの基本にOpenTypeを置いたことによって、新たなフォントの追加なしにかなりの表現力をもった印刷物を作る力を基本的に兼ね備えるようになった。
MacOSXは、販売当初1万4800円だったと記憶している。OSXはバージョンアップが進むにつれてOSの値段を次第に下げて、2013年のMavericks発表の時から無償配布となった。Appleは、OSでお金儲けをすることをやめ、Macユーザーに最新のOSを提供することによって、Macの環境を整えることに力を入れるようになったのだ。
2015年10月1日から配布されたEl Capitanは、標準フォントをSan Franciscoに改めるとともに、日本語の標準5書体に加えて角ゴシックのウエイトを0〜9という10種類に増やし、さらに4つの日本語フォント(クレー、遊明朝体+36ポかな、筑紫A丸ゴシック、筑紫B丸ゴシック)を付け加えた。
Adobeユーザーになれば、小塚明朝と小塚ゴシックが付いてくるので、これだけの字体があれば、かなり表現豊かな印刷物ができるようになる。無償のOSにこれだけOpenTypeフォントを付けているのはものすごくありがたい。購入すれば1書体3万円もするようなフォントをこういう形で配布してくれるのは驚きでもある。

Adobeは、OpenTypeフォントを開発しただけあって、このフォントを使っているかぎり、MacであろうがWindowsであろうが、レイアウトが崩れることはない。しかし、不思議なのはMicrosoftだ。Windowsは、自社で開発したOpenTypeフォントをWindows表示の基本フォントとはしていない。trueTypeフォントで基本を構成しているので、自社製品であるOffice関係のソフトでさえ、パソコン環境にないフォントを使っていたり、プリンターが違うとレイアウトが大きく崩れる。
いかにして美しい画面表示を実現するのか、いかにして画面表示と同じ印刷を実現するのか、という点に心血を注いできたMac。そうしなかったWindows。この差は大きい。

手直ししたチラシを今日も載せておこう。
子ども講演会2


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Mac

Posted by 東芝 弘明