プチコスモス

出来事

岩出に行って仕事をすませた後、Sさんに同行して昼食を食べに行った。岩出市の紀泉台のあたりの里山は、植林がなされていないので、雑木林が広がっている。道を歩きながら目に入ってくる山には、桜の木が点在しており、淡いピンクの花が春の空気の中で鮮やかに見えた。ようやく春の暖かな日差しを感じることのできる晴れた日になった。
歩いてたどり着いた食事場所は、以前フランス料理店だったお店でプチコスモスというところだった。ドアを開けて中に入ると、見覚えのある壁が目に入ってきた。ワンフロアの広い空間には、いくつもテーブルが並べられており、多くの方々が談笑しながら食事をしていた。
「月に2回、バイキング料理になっているんですよ」
Sさんはそう説明してくれた。
お皿を手にして、料理を皿に載せて相席になったテーブルに運んだ。ご飯と茶がゆとたけのこご飯があったので、たけのこご飯を選んで、手を合わせた。

コーヒーを注文して、シフォンケーキとチョコレートケーキを食べた。ケーキもバイキング形式なので食べ放題だった。今日はあんまりがっつかず、ほどほどの量の食事にした。
ぼくの隣で食事をしていたのは、若い頃から知っているMさんだった。
子育ての苦労話を聞きながら、日本も「8時間働いて、8時間自由な時間があり、8時間寝るような社会になれば、地域の活動はもっと豊かになるし、地域の人々はもっと賢くなる」という話をした。
「でもね、そんなふうになれへんやん」
Mさんはそう言った。
学校についての話になったときに、
「『これからの学校は劇場のよう(に楽しく)でなければならない』──戦後の教育はここから始まったのに、学校は子どもにとって楽しくない場所になった」という話をした。

食事がすんで車を止めさせていただいたSさん宅まで歩いて戻ると、行きかう人がSさんに気楽に声を掛けた。二言三言、言葉を交わしているのは、映画のワンシーンのようだった。岩出市の人々は、気楽に声を掛け合うような庶民的な感じがある。都会のように見えて田舎の良さが残っている感じがする。

事務所に戻ってから作りかけの演説会のチラシを完成させた。それが終わってから夕方から行われる9条連絡会の会議のために、棚に置いてあったプロジェクターをテーブルに置いた。長いこと使用していないので動くのかどうか。電源を入れてしばらくすると壁にEpsonの文字が映し出された。大丈夫、壊れていない。

会議から自宅に戻ると、「モニタリング」を妻が見ていた。この番組は、どっきりカメラのように人々を大変な目に合わせるようなものではなく、笑顔の溢れる企画が多いので、安心して笑ってみていられる。新しい企画によるモニタリングが行われるたびに、企画立案している人々の姿が想像される。どんな人々がどこで、どのようにして企画立案しているんだろう。悲壮感を漂わせながら新しい企画をひねり出しているのではなく、楽しい知恵出し会議から新しい企画が生まれてくるような感じがする。

そういう現場を見てみたい。
「この企画立案会議をモニタリングすれば面白いだろうなあ」
いいことを思いついた。


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出来事

Posted by 東芝 弘明