映像は記憶に残りにくい

雑感

電子レンジのカウントダウンを見つめていた。45、44、43と1秒ごとに下がっていくのを見つめてしまった。動くものをじっと見ることが好きなのは人間の性なのかも知れない。オリンピックの、あの0.00何秒かの攻防を食い入るように見てしまうのも、同じ性がそうさせるのかも知れない。
わずか0.01秒でもスピードスケートを見ているとゴールの差が分かる。動きのあるものを捉えるのは、人間は苦手だと思われる。瞬時に物事が変化することになかなかついていけないからこそ、食い入るように見るのかも知れない。

この前、BSプレミアムのプレミアムカフェの良質なドキュメントを見て、印象に残ったのでブログにも書き留めた。実は、書こうとしてきちんとしたことがかけなかったので、ネットで検索して、その時の番組について文字に起こされていた記事をいくつか読んで、不確かなことを補って書いた。書くことによって記憶にある程度残せたのだが、映像だけの印象で書こうと思ったら、不確かな記憶ばかりで書けなかったと思われる。
映像は分かりやすく、ものすごく理解できたように見えるが、見えすぎる、分かりすぎるだけに、なかなか正確に記憶に残りにくい。印象が漠然とする。文字で確認した時や音だけで記憶に留めた時の方が、記憶に鮮明に残る。動く映像は記憶に残りにくいが印象には残る。
テレビは、このことをよく理解しているので、繰り返しフィリップなどで文字で見せたりして確認している。テレビにプリンター機能を付けて、必要な情報をプリントアウトできるようにすれば、もっとしっかり認識に定着することができる。そうなるためには、ネットとテレビの融合をもっと進めて、番組終了後、必要な部分を文字情報と含めてプリントアウトできるようになれば、番組の良さがもっと生かされるのかも知れない。

うそとごまかしの情報であいまいに理解させて情報操作をすることが得意なのが映像だが、情報をプリントアウトすれば、うそとごまかしが全部ばれてしまうようにもなる。それは具合が悪いという側面もあるだろう。目の前から瞬時に消える映像だからこそ、できるごまかしもあるだろう。番組のプリントアウトというのは、そういう側面からは実現しないのかも知れない。誰かさんの好きな「印象操作」に重きをおく勢力は、印象操作にこそ、映像の力があると確信しているのかも知れない。


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雑感

Posted by 東芝 弘明