簡易水道の加入分担金が一律25万円になる

出来事,かつらぎ

1日中役場の中で集金をしていた。その中で施策の在り方について考えた。

かつらぎ町は、簡易水道の加入分担金を今月の議会で一律25万円に下げる議案を上程した。簡易水道は、建設時費用の一部を受益者である住民が負担するルールをもっており、その負担金を加入分担金として徴収する。一番高かった新城地区の加入分担金は100万円。天野地区は70万円だった。

これに対し、田舎暮らしを推進している地域から加入分担金を下げて欲しいという要望が出されていた。この問題については議会で質問もお行われ、下げることが検討されていた。今回導入される制度は、加入分担金を一律25万円に引き下げるために25万円以上になる部分は、町が一般会計から補助するという形だ。

この方法は、水道会計に穴が開くことをさせるものだ。町長の英断だとも思うし、地域の田舎暮らし推進のための賢明な判断だったとも思う。今回のこの判断を地域おこしに生かしてほしい。高かった加入分担金への補助には、田舎暮らし推進についての町民の思い、町の思いが込められている。一つ一つの施策の良さをまちづくりに生かしてほしい。加入分担金を引き下げるに至った経緯は、それ自体が1つの物語であり、移り住んでくる住民の心にも伝わる施策だと思う。100万円や70万円を払って悲願であった水道を実現した住民たちは、地域の未来のために、移り住んでくる人々にはこういう負担を負わせたくないと決意し、自分たちの負担と違ってもいい、分担金を引き下げて移住しやすい地域にしてほしいということだった。

一つ一つの施策を大切にして、まちおこしの力にする。こういう町をつくることがいま求められている。町単独の判断の中には、心に響くものがある。住民のために役立つ施策には、さまざまな思いが詰まっている。そこには歴史と物語がある。


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Posted by 東芝 弘明