第18回赤旗まつり 2005年11月6日(日)

出来事

和歌山市の片男波公園で第18回和歌山県赤旗まつりがあった。ぼくは、家族3人で会場に行く予定にしていた。しかし、妻の風邪が治らない上、雨で気温が低かったのでぼく1人で会場に行くことにした。
11時40分過ぎに駐車場に着くと顔見知りの弁護士の先生が、傘を差して立っていた。
「えらい天気やな」
「長靴をもってきました」
長靴に履き替える間にも雨は強く降っていた。
何年ぶりなのか分からない。片男波公園内には万葉館という建物ができており、海のよく見えるところに万葉館に併設されたレストランがあった。このレストランは、海岸線に平行して作られたかなり長い駐車場に面して建てられていた。
受付に行くとテントの中に3人ぐらいの方がいた。一応チケットを渡すようになっているが、この設営の仕方だと受付のチェックなしに会場内に入れる感じだ。
雨が降っているので傘を差した人がすれ違い、テントとテントの間の狭いところにひしめき合っていた。
岩出町の後援会のお店と橋本市の後援会のお店が隣り合わせにあったので、豚汁と焼きそばを注文して食べさせてもらった。
橋本市の後援会のブースには、「三池炭鉱」(上・下)の作者の永野朝子さんがサインセールをおこなっていた。本が濡れてはいけないのでビニールの覆いの下に本を置いていた。
食事のあと会場内をうろうろしていると懐かしい顔に何人も出会った。
20歳そこそこのとき、青年運動をしていた仲間にもあって、住所の交換をおこなったりもした。
1時40分頃会場を出て、和歌山医大にお見舞いに行こうとしたところ、会場の外でSさんに会った。このSさんも青年運動をしていた時代の友達だ。
「私の話を聞いてくれる?」
というので、万葉館に併設された例のレストランに行ってお茶を飲むことにした。
レストランの中から見える空と海は広く、晴れていれば青と青との綺麗な空間を見せてくれるだろう。雨で海はしけっていた。この場所にはもう一度来たい。そう思わせてくれた。
Sさんの話は、「天然系の化粧品を買いませんか」という話だった。
市販の化粧品には、防腐剤、乳化剤などの化学物質が使われているらしい。
具体的には、パラベンについて教えてくれた。パラベンは、パラオキシベンゾエート(パラオキシ安息香酸エステル)の略称で、たいていのシャンプーや化粧品類に防腐剤として使用されている。全容量のうち1%未満の使用が認められているらしい。しかし、このパラベンをネットで検索してみると、「誤って飲むと、むかつき、嘔吐、発疹、発熱、肝炎を起こす。 環境ホルモンの疑いがある。 アレルギーを起こすおそれがある」という記述に行き当たった。
なぜ化粧品類は、ふたを開けても腐らないのだろう。考えてみると不思議だ。人間の手に何度も触れ空気に触れると、物はかなり早いスピードでかびたり腐ったりしてくる。しかし、シャンプーやリンスなどは、お風呂のような湿度の高いところに置いていてもカビが生えたり腐ったりしない。そもそもシャンプーやリンスは腐らない品物だという認識がある。
しかし、それは石油から精製されるさまざまな化学物質によって腐敗から守られ、同時に人体に影響を与え続けているということだろうか。
なぜパラベンを使用するかというと、そこには低コストの問題がある。
商品の価格は、究極的には社会的に必要な労働時間によって規定される。たとえば、防腐剤がものすごく高価な物質しかない場合を仮定しよう。その高い防腐剤に対してに画期的な低価格の物質を採用できたとすると、商品の原価を大きく引き下げることができる。この画期的な製品は、価格競争のなかで他の商品よりも低価格を実現するが、しかし、その価格は、競争に打ち勝つ程度の価格であって、劇的な値下げを実現しない。
あくまでもその商品を作る社会的に必要な労働時間によって規定される価格で販売できるのだ。そうやって市場に出された商品は、特別利潤を得ることのできる戦略商品となる。
他の企業が、この画期的な防腐剤の使用に踏み切るのには、一定の時間がかかる。それが1年なのか半年なのか数年なのかは、個々のケースによる。他の会社が同じ防腐剤を使用するにいたる間、開発を実現できた企業は巨額の利潤を得ることになる。
企業の開発は、低コストの実現にその目的があるのではない。特別利潤を得るような商品を開発することによって資本の増殖をはかることに本来の目的がある。
それでも物作りには、誇りがともなう場合が多い。品質のよい製品という使用価値が、販売競争の中で決定的な役割を担うし、いい物を作りたいという意思が企業のポリシーになる場合があるからだ。商品には使用価値と価値という2面性がある。ときにはこの2つの側面が拮抗する場合があるのだ。企業の本質は、資本の増殖にあるからよりよい製品という側面よりも価値増殖理論が勝る場合がある。
化粧品にものすごく多くの化学物質が使用されるに至った経緯は、特別利潤獲得競争による必然的な帰結だったというべきだ。
製品への使用規制は、企業側の自己規制もあるが、人体に影響のある物を排除していく法律という外的な規制の方が大きいだろう。人体に影響はあるがこの範囲ならば、その影響は無視できる範囲などの規制がかけられている。しかし、化学物質の影響を見極める研究は、研究の深化によって劇的に変化する場合もある。安全だと思われていた物質が、実は人体に極めて危険な影響を与えることが、分かる場合があるのだ。
その際にも、科学的な知見がすぐに採用され、使用規制されていくかどうかはケースバイケースだろう。企業には販売している製品を売り尽くしたいという意思が働く。法律で規制され、施行されるまでの間、当然ながら駆け引きが生まれる。
化学物質は、商品生産にとってまさに画期的な意味を持った。これは従来の製品を根本的に転換する革命的な役割を果たした。石油製品によって、生産技術が向上し、生産性が高まり商品の低価格を実現してきた。
しかし、この恩恵は、環境ホルモンという人類の未来を閉ざしかねない問題としてわれわれの前に立ちはだかろうとしている。
天然系の化粧品の防腐剤はアザミの花から採ったものや琥珀から採れる成分を使っているのだという。アザミの花や琥珀から抽出した成分で、化学物質と同じような強い防腐剤の効果があるというのであれば、それも人体への影響を研究する必要があるだろう。天然系だから安全だという短絡的な判断には疑問がある。天然系の防腐効果のある物質はコストが高いようだ。商品の価格を抑えるために店頭販売とコマーシャルをおこなわないで、会員の勧誘によって販売を促進する、こういう方法を取っている化粧品会社は、結構多い。
今回の話はこういう話だった。
頭の毛が薄くなってきた人が、天然系のシャンプーを使ったら毛が生えてきた人もいるらしい。こういう話には触手が動いた。
ま、あくまでも化粧品だから、シャンプーに医薬品のような効能はない。そういう宣伝は、してはならないことになっているようだ。
美白化粧品で、文字通り顔が美白になったとしたら、その化粧品は、化粧品ではなく医薬品である。皮膚に絶大な影響を与える化粧品は存在しないということだ。皮膚に劇的な変化を起こす化粧品は、化粧品という規定を逸脱するということなのだ。
この話を聞いたあと、和歌山医大にお見舞いに行った。思ったより元気そうなのでほっとした。
岩出でヤマダ電気に寄った。タブレットの値段は、14000円台後半。ネットで見ると11000円台だったと思うので、店頭販売は高めだと思う。電気代も広告代もスタッフも経費がかかるのでネットより高いのは致し方ない。
PhotoshopElementsとPainterが付いているのがお買い得感をそそる。
自宅に帰宅すると今日は鍋物だった。食べ過ぎた。ダイエットの道は遠し。


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出来事

Posted by 東芝 弘明