ブログを面白く書く秘訣

雑感

新しいワードプレスのバージョンに今使っているテーマが対応していないことが判明したので、以前使っていたテーマに戻して、ブログを作ることにした。こういうトラブルが起こると、簡単にことがすまなくなる。

さて。

他の人のブログを読んでいても、面白くないものが多い。多くのブログは、極めて説明的な書き方になっている。
「今日は○○をしました。○○だったので私は○○だと思い、こう行動しました。」
みたいな書き方だ。体験したことを書いているので、自分の体験や思いについて、書き手は神の視点を持つことができる。結論を全部知って書くので、意識しないと、最初から最後まで予定調和的な文章になってしまう。

できればエッセイ風、もう少しいえば小説的な書き方を心がけた方が、読み手にとっては面白い。

小説の視点は、同時進行性にある。主人公の未来を作者だから当然知っているのに、作者は、登場人物の行動に合わせて文章を描写していく。

たとえば、100メートル競争を考えてみよう。中学生5人で走った結果、4番だったとしよう。何も考えないで書くブログは、次のようなものだ。
「今日は100メートル競走をした。同級生5人で走ってぼくは4番だった。もう少し自信はあったのにスタートがみんなより少し遅れてしまった。追い抜けたのは一人だけだった。くやしい」
こういう文章を読んでも、ああそうか、ということにしかならないのではないだろうか。小学生が学校の作文で各文章とそんなに遜色ない。

こんな風に書いたらどうだろう。

位置について。先生がこう行って、スタートピストルをまっすぐ上に上げた。腕が耳にぴったりくっついている。
「用意」
5人は、スタートラインに手を置いてお尻をあげた。動きが止まった。
パン、
全員この音で飛び出した。ぼくは音を聞いてから動き出したので誰よりもスタートが遅れてしまった。みんなの白いシャツの背中が見えた。

クッ、
自然にこんな声が出た。足を前に出しているのに体が勢いに乗らない感じだ。体の重そうな祐二が横のラインの少し前を走っている。
「抜きたい」
そう思った。
横に並んだときはもう必死だった。ゴールすると4着だった。

自分の体験をリアルタイムで描写する。何をどう書くのか。何をどう書かないのか。ここに描写の妙がある。文章に緩急をつけながら描写していく。こういう書き方をすれば、この先どうなるんだろう、という感じになって、ブログが面白くなるのではないだろうか。
毎日、すべてのできごとは予定調和で起こっているのではない。人々は、計画したとおりにことを運びたいと思っている。でもうまく行かないことも多いし、ハプニングも生まれる。しかし、体験した後の「体験」は、すべて過去の出来事になる。結果を知っている人間が出来事を説明すると、神様が語る「説明」のようになってしまう。一番楽な書き方だが、この書き方が一番面白くない文章になる、のではないだろうか。

論文は、こういう描写のある文章とは全く違う。論文が面白くなるかどうかは、謎解きにかかっている。読み進んでいくと謎が解けていくような、新しい解明があるような文章は面白い。
「うんうん、なるほど、なるほど」
論文には膝を打ちたくなるようなものがある。わくわく感のある文章が論文の醍醐味だろう。
面白い内容を面白くなく書いている文章もある。道は険しく遠い。


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雑感

Posted by 東芝 弘明