郵政民営化のビラ作成 2005年8月18日(木)

郵政民営化

朝から夜までかかって「郵政民営化」をテーマとした「かつらぎ民報」号外を作成した。B4裏表という限られた紙面でビラを作ることにいつも苦労する。
今回は、昨年9月議会でかつらぎ町議会が全会一致で提出した「郵政事業の民営化に反対する意見書」を掲載したので、かなり文字の多いビラになってしまった。
かつらぎ町議会は、保守系無所属=自民党系の議員15人、公明党議員1人、共産党議員2人という構成である。かなり色分けがはっきりしている議会だが、こと「郵政民営化」問題では、民営化反対で一致をしているということだ。和歌山2区から選出されていた自民党議員は、郵政民営化賛成だったので、郵政民営化1本で選挙を戦うという小泉さんのとっている態度とは相容れないということになる。
2区の自民党の方は、10年間という長いスパンで民営化していくので、矛盾が起こらないように手だてを講じるというような見解を示していた。しかし、このものの言い方は本質をごまかすものだろう。
あまねく公平なサービスを保障しないということは法案に盛り込まれているし、離島・僻地などの郵便局をなくさないという点で保障されるのは、7000の郵便局でしかない。24700局のうちの28.3%しか設置を保障しないということだ。
こういう法案になっているのに和歌山県の317の郵便局を守りますというのはウソになる。和歌山県出身の竹中平蔵郵政民営化担当相は、郵便貯金は民営化したら赤字になると国会で答弁した。赤字になったら採算の合わない郵便局は合理化の対象になるのは間違いない。JRがそのいい例だ。
かつらぎ町の山間部は、山の奥深くまで民家がある。宅配便業界の配達員は、非効率な宅配がでてくると自分のお金で郵便局のゆうパックを利用している。自社のパッケージの上にゆうパックのシールを貼って配送を依頼しているのだ。
配達して戻ってくるのに小1時間もかかるような場合は、ロス時間がもったいないということである。
阪神淡路大震災の時も、中越地震の時も、避難場所を尋ね歩いて郵便物を届けたのは、郵便局だった。大手の宅配業者が配送業務を一時停止したこととは雲泥の差だ。
民営化賛成の方は、「こんなロスをしているのだから効率が悪い。だから民営化すべきだ」というのかも知れない。
郵政民営化は構造改革の本丸というが、国鉄、電電公社、たばこ産業などなどを民営化してきた流れの中にあるものだ。公共的な役割を担ってきた事業のうち、儲かる部分を民間にゆだね、儲けを企業に分け与えてきたのが民営化の流れだった。340兆円の預貯金に巨大銀行が色気を感じているのも理解できる。
JRやNTTは、民間になってサービスが向上したのだろうか。JRなどは、明らかに安全軽視とサービス低下がリンクしている。
民営化するときから、最も多くの問題を抱えると予想されたのは国鉄だった。民営化してからかれこれ20年。国鉄の分割民営化を懸念した声は現実のものとなった。
安全よりも儲けと効率。その結果、多くの命が失われる大惨事が起こった。前の駅で何メートルオーバーランしたのかさえつかめないJR。中曽根さんが手をつける意欲さえ持たなかった郵政民営化は、JRの二の舞になる可能性が濃厚だ。
朝、平沼田のOさん宅で火事があった。折居から見ていても、ものすごく大きな火が上がり屋根が残っているのがシルエットのように見えた。現場に行くと地面にホースが走り、真剣な顔立ちの消防署員、団員、警察官、地域の方々、役場の職員等々の人がいた。綺麗に作られた門と白い塀がよけいに痛々しかった。留守の間に発生した火事だったのでけが人が出なかった。それだけが救いだった。


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Posted by 東芝 弘明