民報号外を作成中

雑感,出来事,かつらぎ町議会

議会だよりの編集委員会で、作成したリードなどを読み合わせして、それに合わせて記事を整え、文章を減らすことにした。それによって、大きな写真を掲載できるようになった。カラーの見開きについては、今回はレイアウトお任せということにした。あまり作りすぎると、そのまま印刷ということにもなりかねないし、印刷会社の発想が固まってしまう。

かつらぎ町議選挙の準備のための、かつらぎ民報号外を作成するので、一面を作り始めた。宮井議員の引退を伝えるとともに、東芝ががんばりますという内容のものだ。日本共産党の議員が2人から1人になる方向だ。今まで宮井議員がぼくを支えてくれていたので、自由に議会での質疑をやらせてもらってきた。宮井さんの方も、ぼくがいたのでやりにくかった面もあれば、やりやすかった面もあっただろうと思う。32年間のコラボレーションは、うまく機能していたと思う。議案に対する態度の問題を話し合って決める中では、はるか以前にほんの少しだけ激論になったことはあったけれど、基本的にはほとんど一致していた。

宮井さんは、深く物事を考えて、手立てを講じてくれる人なので、物事の本質を見通すという点で、大きな視点を与えてくれた。こういうものの見方考え方はありがたかった。ほんとに「有り難い人」だったと思う。
32年前、10歳違いだったが、宮井・東芝という形で新人2人が当選して、共産党議員団を構成した。宮井さんが議員団長でぼくが幹事長だというような位置づけだった(うん、いまいち分からないかな)。ぼくが質疑の口火を切って、宮井さんに繋ぐという形が多かった。ある時期までぼくは、議案審議の水先案内人を自認していた。切り込んでいく自由さは、どんなことがあってもフォローしてくれるという安心感によって支えられていた。

宮井議員は、ここ10年ほど、議会活性化を進める上で中心的な役割を担ってきた。議員は住民の代表で二元代表制の一翼を名担うので、議院内閣制とは違い与党、野党を形成しない。議員は大統領である首長と対等の立場で向き合うので、議員の取るべき態度は是々非々であるべき。議員は住民の代表として、住民の要求実現のために仕事をすべき。これが主張の中心だった。
住民の代表である議員は、日本共産党の専売特許ではない。日本共産党は、住民主権を実現するために、全議員が住民の代表として活動するよう働きかけるというのが、保守系議員に働きかけた一つの視点だった。共産党の議員だけが住民に寄り添ってるので、日本共産党の議員を選んでほしいという視点は狭い。こういう姿勢で臨んでいるうちは自治体は良くならない。共産党の議員は素晴らしいというのではなくて、保守系議員も共産党の議員も、住民の代表として、住民の願い実現のために議会活動を行うというのが、議会の発展型だと思う。
こういう視点を議会の中に貫いてきた宮井議員の功績は大きかった。

日本共産党の住民こそ主人公という考え方は、国民主権を地方自治体で具体化したもの。違いは、国民と住民の差にある。住民の中には、滞在者も在留外国人も含まれる。国の国民主権は、言葉どおり国民に限定される。この上に立って在留外国人の権利も守るというのが、国の成り立ちだが、地方自治体の住民こそ主人公は、いわば国民という範囲よりも幅が広い。

住民こそ主人公という考え方は、かなり地道なものだ。日本共産党は、党の思惑よりも住民の意思を優先して対応するという考え方が、最近は気に入っている。もし、日本共産党が描いている展望と国民の意識が食い違っていたら、国民の意識を優先して、合意を形成しながら階段を上る。ここでいう階段の一つは住民投票だったり選挙だったりすると言うことだ。

一部のものの分かっている人(リーダー)が、地方自治体を運営するという考え方は取らない。リーダーシップの役割は極めて大きいが、その人によって地方自治体を運営すれば良いとは考えない。住民の中にある豊かなものの見方考え方を踏まえて、住民要求に基づいて町をつくるということを貫いていく。日本共産党は、そういう考えを哲学としてもっている政党だと思っている。一番いいリーダーの形は、オーケストラに指揮者の形。演奏者の力を引き出す指揮者というのが、求められるリーダーだと思う。自治体の長を選挙でとって、長のトップダウンで政治を実行するという維新の会の戦略と住民こそ主人公というのは、かなり違いがある。

共産党議員団は1名になってしまうが、宮井さんの担ってきた役割を思い起こしながら、自分が持てていなかった長期的視野を身につける努力をしつつ、自分の活動スタイルを変化させたいと思い始めている。これからもかつらぎ町にとって、共産党の役割は大きいといえるような、責任感を持って努力したい。


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Posted by 東芝 弘明