東吉野の「高見の郷」へ

雑感

妻と2人、お昼前、コンビニに立ち寄って、飲み物とおにぎり、サンドイッチ、ホットドッグを買って「高見の郷」を目指した。しだれ桜1000本の桜の名所。見上げると尖った山が見える高見の山の中腹にある場所にしだれ桜が植えられている。カーナビで最短距離のコースを選ぶと、山の中をぐねぐねと走ることになった。東吉野村がどこにあるのか、よく分からないまま車を走らせると、五條北インターを降りて交差点に当たると、まっすぐに進めという表示だった。この道を選択したのは大正解だった。

東吉野村は吉野川の上流にあり、吉野の桜の名所を通り過ぎて、かなり奥まで行く必要があった。道は伊勢に抜ける山道に最終的にはつながった。自分で土地勘を持って、吉野を通らなかったので交通渋滞に全く出会わずスムーズに目的地に着くことができた。帰り道は、普通に吉野を通過した。午後4時を過ぎていたのに吉野の桜に近づくと、反対側の車線の交通渋滞にはかなりのものがあった。お昼前に出て、この道を走っていたら1時過ぎに目的地に着くことは不可能だったと思われる。

「高見の郷」は、高見の山の麓にある地域が、地域総出で花見のイベントを1か月間管理するという風情だった。濃いピンクのブレーカーを着たスタッフのみなさんが、かなりの人数、花見に来たお客さんのおもてなしをしてくださった。車は台5駐車場に案内された。こんなに遠くの場所に車を置かなければならないのは不安だった。案内に従って元小学校の駐車場に車を停めて、歩いて行くとバス停があって、シャトルバスが運行されていた。ちょっと待つだけでバスに乗って、目的地の「高見の郷」まで連れて行ってくれた。そこに自動販売機による券売機があった。入山料は1500円。2人で3000円だったが、この券を買うと無料の無人電動磁気カートに案内されて、チケットを渡すとカートに乗ることができた。無人のカートは安全走行で、坂道を登るときは力を入れ、急な下り坂では強くブレーキを掛けるというのが、自動で行われていた。なかなかできがいい。

濃いピンクのブレーカーを着た女性スタッフはみんな、フレンドリーで優しく案内してくれたのが特徴だった。話しかけると親切に案内してくれたので気持ちが良かった。桜の花は、4月7日の時点では、まだ3分から4分咲きだったが、花見客は多かった。しかし、訊ねてみると満開の時はこんな人数ではないということだった。山の斜面に桜の花を植えているが、2000年代の花には記念植樹が多かった。木の前に記念植樹を示す石があり、結婚記念とか還暦記念、20歳の記念などいろいろなことが書かれていた。枯れている木も多かったが、これはもしかしたら風台風などの影響かも知れないなと感じた。

急な坂道を歩くと腰に負担がくる。少し早足で歩いた方が疲れないので、早足で坂道を登ることにした。
地域おこしのためにしだれ桜を植えようということを決め、シャトルバスとカートを走らせること、山開きの期間を1か月と設定して、地域を挙げておもてなしをしようという企画を実現した地域の努力に頭が下がる思いがした。記念植樹を思いついた発想にも感心した。しだれ桜を選んだことによって、吉野山の桜と満開の時期をずらすことができるし、桜を植えただけであとは花見の客のお任せにしなかったのもいいなと感じた。入山料1500円について、行く前は少し高いなと感じていたが、シャトルバスの運行、スタッフの充実、無人電動磁気カートの運行などの仕組みによって、来た人が長時間の待ち時間に苦しめられることがなかったので、トータルとしてこの仕組みを考案した「地域おこし」の知恵には感心した。1500円の入山料設定には満足した。地域おこしとして学ぶことが多いなと感じた。

「高見の郷」の花の満開は1週間後かなと感じた。ネットで検索するとある程度は開花状況が分かる。4月末まで花見を楽しめると言うことなので、ぜひ。そういう気持ちになった。


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雑感

Posted by 東芝 弘明