天野小学校、廃止議案出される
かつらぎ町は、地元同意のないまま、天野小学校を廃止する議案を議会に提出した。
天野地域は、丹生都比売神社のある世界遺産の地域。学校統廃合で紛争を起こすべきでないというのが文部科学省の見解。これを踏まえないで統廃合を強行するのは許せない。
(ここまではFacebookに書いた記事を転載)
午後7時から天野地域の方5人と議会との懇談会が総合文化会館で開かれた。
1時間15分にわたって天野の方々から天野の里づくりの取り組みについて聞かせていただいた。地域おこしの取り組みは、若い世代の移住による活性化への努力であり、成果が上がっていることがよく分かった。この努力と学校の存続は深くリンクしていた。
天野の取り組みは、和歌山県の評価も高く、支援もしてもらっていた。こういう話が議会には全く伝わってこなかったことがよく分かった。かつらぎ町の視野は極めて狭く、統廃合をするかどうかという一点に集中しておこなってきたので、天野地域の豊かな取り組みが視野に入っていないと感じた。
天野は、若い世代の移住に取り組み、地域上げて受け皿作りをおこない、100県の世帯のうち22軒もの移住を実現していた。昨年は3人子どもが生まれ、今年も3人子どもが生まれた。この努力は特筆に値する。このような目的意識をもって地域おこしに取り組んでいる地域があることは、すばらしいことで、かつらぎ町に希望を開くものになっている。少子化と過疎化に悩んでいるかつらぎ町にとって、天野の取り組みは、かつらぎ町全体が参考にして、取り組むべき価値ある内容を持っている。
問われているのは、統廃合を受け入れるかどうかという狭い問題ではない。
ぼくは、議案については、修正案をだそうと考えている。天野の存続を盛り込む修正案になる。今回の修正案が可決をしたからといって、統廃合の問題が消えてなくなるものではないと思っている。教育委員会と町当局は、引き続き天野と協議を行い、地域おこしについては、取り組みへの支援を鮮明にすべきだと思う。この流れの中で統廃合問題について、合意を形成すべきだと考える。
もっと大きな目で、長い視野で問題を考えていくべきだ。
建設的な協議を求める。
同意とはお互い話し合って成立する事象であり、天野の方から、一歩的に話し合いを拒否したのち、話し合いの場を持たないのは同意もしていないと同義と言う話があったと聞きました。一概に統合は賛成しませんが同じ机に座らず一歩的な通達では進歩はないと思います。
教育ママさんへ。
天野地区は話し合いを拒否していたわけではありません。区民総意の署名と学校存続を求める要望書を教育委員会に提出し、回答をもとめました。しかし、教育委員会は、要望書には回答は普通しないと聞いていたので、回答はしませんでしたが、回答のような主旨は述べさせていただきました。と語っています。天野地区は、回答がないままでは、話し合いができないので、回答していただきたいといい、交渉が中断してしまいました。その結果、一年以上空白ができました。
このような状況を改善し、教育懇談会という名称で協議を再開したのは天野地区でした。
この名称での協議は8回開かれました。この協議の中で天野地区は、若い夫婦に移住をすすめる運動を展開し、22%が移住してきた軒数となりました。今後子どもの人数も20人を超えると思われます。
このような変化が生まれてきたので、この取り組みを認めて欲しい。小学校を残してほしいと言ってきました。
しかし、この取り組みに対し、町は、特別な理由に当たらないと言ってきました。
町の言い方には疑問を強く感じます。最初から統廃合ありきなのかと思ってしまいます。
小学校の統廃合のような問題は、まず話し合いで合意することはありません。どこでも同じような問題があって、行くところまで行って最終的に廃校となるのがほとんどのパターンです。
教師の職場を守るためだけの小学校は、迅速に統廃合するのが正解です。長引かせれば長引くほど、結果として地域の過疎化に拍車がかかります。全校生徒10人程度の小学校に、親が通学させたいと思いますか?できればある程度の規模のある小学校に通わせたいと思うのが、多数の親の心理です。つまり、こんな小規模校の通学圏の地域は、若い人たちの多数が敬遠してしまいます。結果として年寄りばかりの地域になります。迅速に廃校にして、大きな小学校の通学圏になるほうが、逆に地域として過疎の歯止めになるのが、経験則です。
トリノさんへ。天の小学校という現実の具体的な事例に対して、一般論的な、しかも経験則的な話をされても、現実の問題と大きく食い違っています。
東芝さん
小学校の統廃合は、どこの地域でもあることで特別な問題ではありません。子供の数が一時期より半分程度になっているんだから当然と言えば当然なことですが・・・
で・・・素直に統合に応じる地域もあれば、なにかと理由をつけて統合に反対する地域もあるわけで・・・でも結局、廃校を提案する行政にもそれなりの理由があるのです。天野小学校の全校児童は現状6人・・・将来20人になる。といっても一時的なもので結局減少は避けられない。
まぁ~理由をつけて廃校反対を先導する人が居るか居ないかの違いであって、結局は児童数が限りなくゼロになって小学校は消滅します。
それが、紀ノ川筋より過疎化が進んでいる紀中・紀南地域の現実です。
東芝さんは子供の親として、自分の子供を複式学級の小さな小学校に通わせたいと思いますか?
それと、親の本音と言うのは、「自分の子供さえよければ、後は無関心」
なのです。現状、天野小学校に子供を通わせている親のみ、利害関係が生じて、反対を主張したりするものですよ。
僕自身が新城小学校という今回廃校になった学校の卒業生です。廃校式にも出て、思い出も語り合ってきました。日本共産党は、今回の統廃合については、反対の態度をとりませんでした。
つらぬいた一点は、地元同意に基づく統廃合ということでした。統廃合された四郷、四邑、志賀、新城、統廃合の予定の三谷の各小学校は、地元との合意をもとに統廃合したものです。
地元同意の形成の仕方は、住民説明会によりました自治区が統廃合にGOサインを出した地域もあれば、統廃合の条件を提示して、条件がクリアされたので、廃校の手続きに進んだ地域もありました。地元同意に基づいて、統廃合を前提とした改築委員会に参加した地域もあります。
もちろん、すべての住民が統廃合に賛成だったかというとそういうことではないと思います。行政と地域住民の話し合いを土台にして、合意を形成していたわけですから、反対であれば、何らかの形で意思を示す必要があります。地域住民の有志、もしくは個人でもいいのです。しかし、合意した地域では、このような運動は起こりませんでした。
天野では、自治区とPTAが学校存続を求め、地域住民にその意思を問いかけました。その結果、署名と要望書が提出されました。地域の意思は鮮明に示されたと思います。住民の中から統廃合に同意する意見や運動は生まれませんでした。
もちろん、住民の中には、統廃合に合意すべきという意見はあるかもしれません。日本共産党に身を置いているので、何度も経験していますが、困難であっても意思を明確に示さないと、世間に対しアピールしたことにはなりません。
そういうことを考えると、天野地域の学校存続の意思は明確で疑問の余地はないと考えます。
地元同意に基づく統廃合は、当たり前のことです。教育委員会は、住民に対して、この一点張りでした。タイムリミットの設定など、全くおこなわず、最後になった協議でも引き続き協議するという確認がなされました。今回の廃止議案は、この約束を踏みにじったものです。
廃止の理由はタイムリミット論です。
町長も教育委員会もかたらなかった理由が、廃止議案の提案理由ではじめて明らかにされました。
日本共産党は、このような形で統廃合すべきではない、双方が歩み寄って交渉のテーブルに着くべきだという見解を出しました。天野地域は、交渉のテーブルに着くという点では、間違いなくその方向にあります。協議を打ち切ったのは行政です。日本共産党は、このことを問題にして、天野小学校を残す修正案を提出することにします。
この修正案は、統廃合問題に決着を着けるためのものではなく、協議を継続するためのものです。
ことは、学校の存続だけの問題ではありません。天野は活性化目指して地域ぐるみの取り組みを行っています。ことは、この地域おこしに関わっています。行政と住民の協力、協働がかつらぎ町の方針です。今回の問題は、協働の精神に著しく反します。このようなことを許せば、行政と住民の信頼関係が損なわれてしまいます。
東芝議員さん、こんにちは。
以前からブログは陰ながら拝見させて頂いてました。かなり的を得た照れ身ない意見には賛同することも多かったです。僕はどちらかといえば無党派ですが実現できないことをさも可能なように仰る文化人やテレビのコメンテーターの人々には少し辟易している人種でもあります。天野もこれから必ず子供たちが増え、小学校の入学も増えてゆくという希望的推察は疑問符があります。また全家庭、全区民の署名といいますがこれもすべて信じることはできません。全員一致での意見は本当に存在するのかという疑問も持っています。複式学級と大規模小学校の利点を同時に消化する方法があればいいのですがね。ご活躍遠くから?見守っております。
教育ママさんへ。
天野地域は、具体的にIターンをすすめています。成果が生まれ、子どもの人数が20人を超えるようになってきました。宿泊施設もオープンします。なかなかユニークな努力だと思います。この取り組みの中に学校の存続があります。
東芝さんへ
僕は、東芝さんの議員としての見識を問いかけているのですが・・・
東芝さんの政治家としてのスタンスは、反対運動が起きなければ統合賛成。住民の反対運動があればその流れに乗って反対。そんなスタンスでしょうか?地元同意に基づく統廃合?反対運動がある以上合意はありえない。2つに一つです。行政には行政の言い分もある。当然タイムリミットもある。いつまでも同じ話し合いをしても意味がない。
またPTAなんてエゴの塊です。「自分の子供さえよければすべてよし」そんな考えがPTAです。統廃合問題なんかでPTAの連中は利害だけを主張するものです。
だから・・住民の合意なんてどうでもいいのよ。議員として、かつらぎ町全体を見渡して、天野小学校を残すべきかどうか?その見識を聞きたいのです。政治は最終的に大を助けて小を切らなければいけない。それが判断できないない人は政治をするべきではない。
純粋に、天野小学校をどうするか?それを個人で判断して住民を説得するのが政治家だと思います。
東芝さんの行動だと、批判されない方だけを選んでるだけじゃないですか?民主党の政治のようなものです。
話し合いを続ければ、合意を形成できると思っています。天野地域は地域おこしに取り組んでいます。このことに対しては行政の支援が必要です。行政は統廃合を完成させたいと思っています。
日本共産党は、双方がこの2つの事をテーマを土俵にのせて話し合いの継続を求めています。一致点は見いだせます。現時点では、まだそういうことをすべきであって、協議を打ち切るべきではないということです。
天野小学校の設置者は、かつらぎ町です。廃止は、今回のように権限をもっている行政が、議会の多数派を形成すれば、問答無用で廃止できます。簡単なことです。
かつらぎ町は、ずっとこういう強硬姿勢でものごとを行政の思惑どおり通してきました。住民の意向など聞いたことはありません。成長もなければ進化もない。
今回も、20日に議案の審議がなされますが、おそらくぼくらが提案する修正案については、ほとんど審議なしに否決される見通しです。
統廃合は、住民合意でという態度は、まちがっているとは思いません。大衆迎合でもないと思います。この問題には正解はありません。日本の教育には、最後の一人まで学校を残すという大前提があります。文部科学省は、この大前提を守るべきだという態度にも立っています。ですから統廃合で意見が対立する場合は、小規模校の利点を守って存続させる選択肢を語っています。
文部科学省は、適正規模にすべきだと言うことを語りながら、同時に合意に達しない場合は、残せと言っているのです。
その・・・行政の統合に関するテクニカル的議案とか文部科学省の通達は何度も書き込まれているので分かりますよ。そして、そんなことはどうでもいいのです。私が聞きたいのは、天野小学校という小学校は廃止すべきなのか?存続させるべきなのか?それを議員の東芝さんとしての見識の判断を聞いているのです。地域の話し合いとか文部科学省とかはどうでもいいので、天野小学校を廃止することは妥当かどうかを聞きたい。
こちらの地域でもこの手の問題はいくらでもありますよ。素直に廃止されたところもあるし、最後まで粘ったところもあります。地域ぐるみで子供を増やそうとしたところもありますよ。結果は、この前に書いたとおりです。
だから、東芝さんの議員としてのスタイル的賛否を聞いているのっではなく。純粋に廃止という案は妥当だと思うのか?思わないのか?それを聞いているのです。
地域が残せというのであれば、残すべきです。九度山はそうしています。文部科学省も同じ立場に立っています。教育界の方針は確固としています。統廃合は必要だが、住民が残せというのであれば、「残す」ということです。和歌山県内はすべてこの方針ですね。
地域住民が真っ向から反対しているときに、廃止した事例はない。
答ははっきりしています。
住民が残せと言うなら残す。・・・・確かに県内の小・中学校はそういう方針でしょうね。
が・・・・それが正解だとは僕は思いません。もちろんこれは個人的な経験の結論です。
小学校を残してもその地域の過疎化に歯止めはかかりません。逆に過疎化に拍車がかかる場合が
あります。まあ~その天野小学校の学区がどういう場所なのか知らないのでなんとも言えませんが、
多分今、残しても結局・最後は廃止になると思いますよ。若い夫婦はそういう学区に新居を作りたがらないものです。
必ずその地域を避ける傾向が顕著になります。それが親の本音ですよ。
県立高校進学もでも同じ・・・親の本音が数字として表れる。成績のいい生徒は、よりランクの上の高校へ向かうのと同じです。落ち目の小学校に子供を通わせようとは思わないものですよ。
正解、不正解の問題ではないと思います。行政は、経済効率だけでは動いてはならないということだと思います。統廃合には、解はないと思っています。大事なのは地域住民の意思だと思います。
天野地域は、小学校を残すという意識もあって、地域おこしに熱心に取り組んできました。この努力が実を結んでいます。この一生懸命のひたむきな努力に対して、光をあてるのが行政の使命だと思います。
そんなことは、全く評価しないで、「はい、タイムリミットが来たので議論はおしまいです。あなた方の気持ちはよく分かります。でももう廃止以外の選択肢はありません。ご苦労さまでした」ということです。
多くの議員は、「何を勝手なことを言うんですか。かつらぎ町全体のことを考えてくださいよ」ということです。いつになく勇ましく反対討論を熱心におこなっていました。がんばるところは他にあるんではないかと思いますが、天野小学校の廃止に熱心に取り組む保守系議員というのには、違和感を覚えました。