伊都地方PTA連合会の総会

笠田中学校

朝から雨が降っていた。
九度山町のふるさとセンターで伊都地方PTA連合会の総会があったので参加した。こういう総会に参加するのもPTA会長の仕事になる。
総会は、小一時間で終わる。
こういうたぐいの組織の総会は、全くのシャンシャン総会だ。こういう組織運営をしていると組織はどんどん形骸化して、組織の目的や理念はどこかに消え去っていく。

会長挨拶、来賓挨拶、議長の選出、事業実績報告、決算報告、監査報告、新旧役員交代、予算、事業案という流れで会議が進む。誰も何も言わない。ということは、ぼくも何も言わなかったということだ。質問したいことはいくつか存在した。「こういう形骸化した運営については見直しを行ってスリムになってはいかがですか」という意見は飲み込んだ。ぼくが笠田中学校でPTA会長を務めるのは1年間だけだ。来年の総会には出席する権利がない。改善を訴えてもそれを見届けるすべさえないというのが、発言をしなかった理由だ。
他の団体では、総会で発言をすると、答弁がしどろもどろになることが多い。そうなるのは、そもそも、質疑が出ることを想定していないところに原因がある。伊都PTA連合会の事務局は、しっかりしていた印象だったので、そういうことはないと確信する。

極めて形骸化した形式だけの総会は、ものすごく多い。伊都地方PTA連合会が突出して形骸化している訳ではない。もっとひどい感じの組織はたくさんある。伊都PTA連合会の年間事業実勢報告を見ていると、会長を引き受けた学校とその学校のPTA会長や何人かの役員は、県とか全国のPTAとの関係で非常に忙しくなる感じがする。本当にご苦労さまだといいたい。
全国のPTA、県のPTAは、各学校にあるPTAを土台としてピラミッドのように積み重なった組織ではない。それぞれのPTAには繋がりがほとんどないから、一番要求が渦巻いている学校の声を反映していくという仕組みがない。
唯一の例外は、中学校のPTAが高校入試について毎年定員(学級編成)をめぐって陳情をおこなっていることだ。

議会議員をしていると、最も形骸化していないのは、議会だろうと思う。ただし、真剣な質疑がある議会にかぎる話だが。一般質問だけに熱心で、議案の質疑がおろそかな議会があるとすれば、議会も形骸化をまぬがれない。会議というものの本質は、議案に対して真剣に質疑応答をおこなったり、意見を交換したりするところにある。人が集まっているにもかかわらず、意見のない会議というものは、参加した人々の心にかなり大きなシラケを生み出す。
しゃんしゃんと総会が終われば、主催者側は楽だし、時間も短くてすむ。しかし、そこには組織を形骸化させる魔物が住んでいる。

ここまでの話は、前置きです。形骸化とものすごく結びついているのですが、こういう中身のない総会を少しでもいい会議にしたいという気持ちがあるようで、毎年、講演なるものが行われています。今年の講師は、荒瀬克己先生でした。この方は京都市の高校で校長先生をなさっていた方で、現在は、京都市教育委員会教育企画監という職に就いていらっしゃいます。
面白い話でした。この講演の内容については、明日のお楽しみということです(中身を忠実に再現するというよりもぼくの考え方を織り交ぜた感想ですが)。


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笠田中学校PTA

Posted by 東芝 弘明