新聞の部数、減少が止まらない

出来事

10時30分過ぎに高野口の朝日オリコミセンターに到着した。敷地内に車を入れて、後部のハッチを開けてオリコミ用のチラシを降ろす。旧橋本市内の朝日新聞用のチラシだ。倉庫の中にオリコミ用のチラシを置いて、倉庫内にある事務室のドアをノックした。男性がこちらを見て立ち上がった。
「折り込みのチラシを持ってきました」
声をかけると男性が外に出て来てくれた。
3コースの新聞の枚数と3つに分けたコンポを紹介した。
「すみません、新聞の部数が減っているんです。10月1日から部数が変更になりまして」
「そうなんですか、ネットで検索して調べてきたんですけれど」
「いや、ネットの更新が遅いのかも。ちょっと待って下さい」
男性は事務室に戻って部数を書いた紙を持って出て来た。
合計で700枚少なくなっていた。
「朝日新聞は今も減っているんですか」
「そうなんですよ。でも他の新聞も軒並み減っているんですけどね」
「700部は、中央部の『毎日』に入れて下さい」
ぼくはそう言った。
「お金は」
「はい、今払います」
男性の後に続いて事務所に入った。

「新聞は全体的に減っているんですか」
話を聞くと高齢化などが原因で切れるのが多いのだという。その中でも朝日新聞の減りは大きそうだった。
ぼくはかつらぎ町の議員です、と言って人口減少に関わる話をした。
「国は地方創生だと言っていますが、結局は東京中心の計画を作っています。リニア新幹線が通るでしょう。スーパーメガリージョンと言って、東京──大阪間を1時間で結ぶから大都市ができる。ここに集中させるというものです。東京を国際都市にする。優秀でない人間は地方に行け、ということです。地方は道州制で人口30万人規模の市を作ろうとしています」
「スーパーメガリージョンというのははじめて聞きますね」
「新聞にはあまり書いていないですよね。役場と市役所とかで地域の予算を組んでいます。地域には財政自主権があります。市町村合併をすれば、この財政自主権が奪われます。そうなったら末端まで血液が通らなくなる。人口減少は止まりません。国は、『山間部の小さな集落がなくなったらサポートしなくていいでしょう』という考えですよ」
農林水産業についても少し説明した。
「日本は農林水産業にとって恵まれた国です。本当は。しかし先進国の中で唯一食糧を外国に頼ってきました。こんなことをしていたら日本は滅びます」
「そうなったら大変ですね。自分らの仕事も考えないと」
「あと10年、20年で見えてくると思います」

こんな会話を交わしながら領収書を書いてもらった。金額は6550枚、20514円だった。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

出来事

Posted by 東芝 弘明