笠田小学校の卒業式

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笠田小学校の卒業式に出席し、PTA会長としてあいさつをおこなった。
あいさつを載せておこう。
47人の卒業生のみなさん、卒業、おめでとうございます。
PTA会長の東芝弘明です。PTAを代表して、お祝いの言葉を贈ります。
人間の心は、どこにあると思いますか?頭それとも胸のこの辺でしょうか。私は、頭の中にある脳こそが心だと思っていました。
でも、ある人の本を読んで、違うぞって思いました。
人間には、目で見たり、耳で聞いたり、鼻で匂いをかいだり、手で触ったり、舌でおいしいなと感じる味覚などの力があります。
心は、体全体にある感覚が全部はたらいて生まれます。心は、体全体に存在しているということです。これは、すごい発見だと思いました。
心について、もう一つ発見しました。
たとえば、先生が目の前にいるとき、お母さんがいるとき、お父さんがいるとき、おじいちゃんやおばあちゃんがいるとき、大好きな男の子、女の子が目の前にいるとき、
心は、全く違う感じ方をします。
大好きな人の前に出たら、恥ずかしくなったり、顔が赤くなったり、心臓がドキドキしますよね。
心は、目の前にいる人との関係でものすごく変化します。
つまり、心は、自分の体を離れて、目の前の人との間に存在する場合があります。ものすごく大きくなったり小さくなったり、伸びたり縮んだりするのが心だと思います。
みなさんは、もうすぐ中学生になります。
中学生になったら、体と頭を精一杯動かして、色々なことを経験してほしいと思います。まわりの人に積極的に関わってほしいと思います。
お父さんやお母さん、兄弟、友だち、学校の先生、おじいちゃんやおばあちゃん、これらはみんな自分の心を育ててくれる大事な人々です。
みなさんは、たくさんの人に見守られて、今日の卒業式を迎えました。世界でたった1人。かけがえのない存在です。未来には、楽しいことや悲しいこと、苦しいことなどが待っていますが、精一杯からだと心を動かして、心豊かに、充実した中学校生活を送れるよう期待します。
精一杯生きると、今まで見えなかったものが見えてきます。新しい世界が開けます。
さて、卒業生の保護者のみなさん、ご卒業おめでとうございます。
子どもたちは、家族みんなに幸せを運んでくれた、かけがえのない存在だったと思います。
子どもが成長するにしたがって、悩みが増えると思います。
難しいのは、子どもが成長していくと、自分たちの手の中から飛び立っていくので、親子関係が自然に変化することだと思います。この変化についていけないので、戸惑いや失敗もあると思います。でも、子どもが家族にたくさんの幸せを運んでくる存在だということを、ぜひ忘れないで下さい。
笠田小学校の校舎は、今年から新しくなります。でも子どもたちを見守ってくれた樟は、変わらない姿でここにあります。楽しかった小学校の思い出は樟とともにいつまでも、ここに残っています。
最後になりましたが、ご来賓のみなさん、本日は卒業生のために、ご出席いただき、心のこもった祝辞もいただきました。誠にありがとうございました。
これで、PTAを代表してのお祝いの言葉といたします。
〈エピローグ〉
卒業生は、卒業式の後、教室に入って担任の先生と最後の時間を過ごし、在校生が両側に立って見守る通路を拍手で見送られる。
温かい春の日差しの中を花束を持った担任の先生が先導して歩き、その後を保護者と卒業生が肩を並べて歩いてくる。
拍手の中、「おめでとう」の言葉が入り交じって聞こえる。
ぼくも、見送りの列の中に入って拍手をし、声をかけた。何人もの人と言葉を交わす。保護者の気持ちが伝わってくる。
温かい日差しが、子どもと保護者に降り注いで、きらきら光って見える。
娘といっしょに帰ろうという約束をしていたので、卒業生を送り出してから、子どもたちの中から娘を発見して、いっしょに車まで歩いた。なかなか、さわやかな気分だった。
娘は、ドアを開いて後部座席に座った。
車を駐車場から出して、国道に入り走り始めると娘が話しかけてきた。
「おとう、おとうの話、長すぎ。来年は短くして」
「えー、長かったか」
「みんなもいってたで」
「おとうのまえのおっちゃん(議長のこと)、短かったやろ。あんなに短かったら良くわかるんよ」
「‥‥」
「おとう、長すぎ」
これが、3月19日の卒業式の顛末だった。


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Posted by 東芝 弘明