事実にもとづく建設的な議論を

雑感

温かかった。風邪は随分良くなった。共産党の仕事ばかりしているので、まだどんな一般質問をするのか、何も考えていない。Facebookに「檻の中のライオン」のブログに書いた記事をアップしたら、講演者で作者の楾 大樹(はんどう たいき)弁護士からコメントがあった。Facebookはやはりつながっているんですね。ときどき、こういう反応が返ってきて、オッと驚くことがある。

安倍政権は、日本をアメリカの戦略に深く組み込ませて、アメリカの要請に従って自衛隊を海外での戦争に参加させようとしている。その動きに対して、マスメディアは無料で安倍政権の動きを無批判に、もしくは後押しするかのように宣伝しながら伝えている。そういうことだから憲法第9条を変えるべきだという意見のほとんどは、安倍さんの宣伝の受け売りのような感じになる。そういう論調のどこに自分自身の考察が入っているのだろうか。
余り深く考えていない人が多い。
一般の人がそういう宣伝に流されるのは、忙しい生活の中で無理のない側面はあると思う。しかし、議員の中にも、安倍政権やメディアの受け売りのような感じで擁護する人がいる。いとも簡単に憲法を変えればいいと言い張る。それが、日本人全体にとって何をもたらし、自分たちの首が絞められることになるとは、全く思わずに。

戦前の70年が戦争ばかり繰り返した時代であり、戦後70年が全く戦争をしなくなった時代になった根本的な違いを考えてほしい。戦前は、国家に戦争をおこなう権限があった。憲法的にいえば、戦争をおこなう権限は天皇に与えられていたし、天皇に主権があった。戦後、この仕組みは廃止され、国民に主権が与えられて、国家による戦争は禁止され、それを保障するために軍隊を持たないことが決められた。
この新しい仕組みによって、日本は戦争をしない国になった。軍隊を持たない、交戦権を持たない国をつくり、国民主権を実現した国は、どのような状況が起こっても、海外で戦争をすることができなかった。

この仕組みを本当に変えていいのかどうか。国に集団的自衛権行使による交戦権を与えて、国際法上許されている自衛権を与えていいのかどうか。
このことを自分の頭で考えてほしい。地方自治体の議員は、住民の代表としてきちんと考えて、答えを出す必要がある。
「北朝鮮は何をするか分からない」という。
本当にそうだろうか。外国に対し、見境なしに戦争を仕掛けているのであれば、日本に対しても突然ミサイルを撃ち込んでくることはあるかも知れない。しかし、この間、北朝鮮はミサイルを数多く発射する実験を繰り返してはきたが、そのことを通じて、他の国と物理的な衝突を引き越しただろうか。一貫してアメリカを相手にして徴発してきたのではないだろうか。外国に対して一方的に攻め込むような行為は、一切なかったのではないだろうか。

「北朝鮮は何をするか分からない」
という言説は、一体具体的には何を根拠にした発言なんだろうか。朝鮮戦争は、停戦状態にあり、北朝鮮は朝鮮戦争の当事国の一つだったアメリカを意識し、アメリカとの関係で挑発行為を繰り返しているという事実は確認できる。大陸間弾道ミサイルの開発、あんなに高く宇宙空間に打ち上げているのは、一貫してアメリカ本国にミサイルを撃ち込めるぞという徴発ではなかったか。
「いやそうではない。日本も狙っている」
というのであれば、そういう発言なり事実を提示する必要がある。

言い合いではなく、真面目な事実にもとづく建設的な議論をすべきだろう。


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雑感

Posted by 東芝 弘明