第57回卒業式

雑感

笠田中学校の卒業式の来賓控え室に入ると、すでに校長先生と教頭先生が挨拶をされていた。第57回卒業式。ぼくたちの中学校卒業式は第14回だったことになる。どれだけたくさんの人が、この中学校を卒業したのだろうか。
すでに多くの来賓の方が座っていた。入口で目があったのは、森の熊さんだった。森の熊さんは、ぼくに目で挨拶をしてくださり、自分の横の席を薦めてくださった。
「おひさしぶりです」
そう言って座らせていただいた。

式は9時から始まった。体育館は思った以上に冷たかった。テーブル席には白いテーブルクロスが掛けられており、自分の席には名前が記されていた。並び方自由という形がいつの間にかきちんとした形に変わっている。学校の名前を読み間違えたくないという配慮から始まり、来賓紹介を団体ごとに簡略化して行うようになっても、きちんと名前を踏まえるということが並行して行われている。
卒業生は54人だった。娘が卒業した時はまだ60人を超えていたと思う。子どもたちの人数はほんとに少なくなっている。

毎年、卒業式に参加させていただき、子どもたちの卒業の言葉を読み、お父さんやお母さん方からのメッセージを読んで、お祝いの言葉、送辞と答辞を聞き、卒業生の歌などを聴ける機会を与えていただいているのは、幸せなことだと思いはじめている。来賓でなければ、こういう機会は与えてもらえない。ぼくの場合は、笠田中学校と笠田小学校という2つの学校の卒業式に参加させていただく機会を与えてもらっている。
卒業式には、人間への希望と信頼がある。子どもたちも親も先生も、最も美しい人間の良さが純粋な形でにじみ出てくる。そのかけがえのない機会に触れさせていただけるのは嬉しい。

卒業式が終わると、その日は胸の中に、卒業式で歌われた歌がある。希望と信頼のかけらが歌の響きに重なっていい気持ちになる。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

雑感

Posted by 東芝 弘明