「省庁の仕事を管理できていない」政府なのか

雑感


森友学園問題では、行政が国会を1年にわたって騙していたことになる。決裁文書の改竄というのはそういうことだ。行政の長は安倍内閣総理大臣で、内閣が行政全体に対して責任を負っている機関になる。内閣が行政に対して責任を負っているのに、そういう認識の下で問題に対応しているだろうか。
自分たちの部下が集団で決裁文書を改竄していたのに、内閣には責任がないという態度を取っている。菅さんに至っては13日の記者会見で、財務省の理財局から書き換えの指示があったという一部の報道があるが、という質問に対して、「政府としては承知しておりません」と答弁した。記者はその後追及していない。これで質問が終わってしまうところに日本のマスコミの腰砕けがある。
何とも情けない。記者の質問は、議員の質問になぞっていえば、「お尋ね質問」だ。菅さんという権力者に対し、腰が引けた質問しかしない。聞きたいことも聞けない。及び腰で質問して答弁が返ってきたら黙ってしまう。これは、地方議会では、よく見られる光景だ。新聞記者はいつからお尋ね質問しかできなくなったのだろうか。

この中で望月衣塑子記者はがんばっていた。
「佐川さんの答弁は虚偽答弁だったのか」
これに対し菅さんは、全く質問に答えられず、真摯に対応していきたいということを手渡された文書に基づいて答えるだけだった。
誰もが思うような疑問をぶつけられたら、もう答えられないほど弱いのに、なぜこの政権が維持されているのだろう。YouTubeでは、この時のやり取りを見ることができる。しかし、こういうやり取りがあったという記事はなかなか確認できない。

省庁のトップである大臣たち、この大臣によって構成されている内閣、総理大臣の下で内閣全体を統括する位置で仕事をしている内閣官房長官。ここが自分の部下たちの行った仕事に対して状況を把握していなかったというのは信じがたい。
昨年、国会で森友学園問題が大問題になったときに、安倍さんは、「私や妻が関与したのなら、総理大臣も国会議員もやめる」と答弁し、この発言は繰り返し野党の追及を受け、安倍昭恵夫人が関与していたかどうかが一つの焦点になっていた。
政権の命に関わっている問題に対し、虚偽の答弁までして内閣を守ったのは財務省の理財局長である佐川宣寿さんだった。当然、白熱した議論をどう乗り切っていくのかが焦点になっていた中で、証拠書類として出されたのが決裁文書だった。これが300箇所近く改竄されていたのだ。
この問題を巡って決裁文書が改ざんされていたのに、この改竄について内閣は一切知らなかった、一部の官僚が勝手にやったという態度になっている。勝手にやったことだから、内閣は、重大問題なので真摯に真相解明のために調査を行うのだという。官僚機構の中の財務省理財局も、改竄について知らなかったから、現在鋭意調査中だという構図になっている。

昨年、改竄されていない決裁文書が国会に提出されていたら、佐川さんの虚偽答弁がリアルタイムで明らかになっていたし、安倍昭恵夫人の関与が焦点になっていたのは間違いない。この事態を回避するために決裁文書の改竄が行われたのに、そのことを内閣は何も知らなかったというのは、まったく道理に合わない。文書の改竄は、国会に提出するために行われた。過去の決裁文書を作成し直して、関係者に印鑑を押し直させて、あたかも過去の決裁文書のまま提出しましたよという態度をとったのは、内閣をも騙す行為だったということだろうか。

安倍さんをはじめとして、内閣全体の存亡に関わっていたので、決裁文書を改竄させたのではないのか。ここに真実があるのではないのか。
政治が一切の責任を取らないで、どこまでトカゲのしっぽを切って、安倍さんや麻生さんの首を守るのか。事態はこういう構図になっている。官僚の方々が、安倍さんたちの自己保身のために責任を取らされるのを続けると、さらに犠牲者が増える。前川さんのように真実を語る官僚による反撃が期待される。

今日は一般質問の準備に集中したい。
自分で設定した質問テーマの本質に肉薄できるよう努力したい。


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雑感

Posted by 東芝 弘明