新自由主義からの決別と田舎の再生

雑感

田舎の疲弊と新自由主義との関係を考え直す必要がある。
日本は戦後、戦争の食糧難の問題をまともにとらえずに、海外に食料を依存することを当たり前のように受け入れて、日本の農業を壊してきた。農産物の輸入自由化が進むにつれて日本の農業が衰退してきた。

  1. 食料の自給率向上のために農山村の再生への舵を切る。
  2. 農山村の人口減少の問題を解決するため、産業政策と農業政策、商業政策にメスを入れ再生へ努力をはじめる。そのために大企業と中小企業の関係を対等平等の関係にして、取引の中で大企業に縛られる関係をなくす。
  3. チェーン店については、進出した地域に利益のうち一定の%でその地域に再投資されるよう法律を改正し、非正規雇用ではなく正規雇用が増えるようにする。
  4. 進出している銀行の利益のうち一定の%をその地域に再投資するよう法律を改正し、無担保無保証人制度による貸付などの仕組みをつくる。
  5. 国は子育てしやすい環境を地方につくるために新たな基準を設け、その財源保障を行う。学校の20人学級、少人数の保育所、幼稚園の整備などを行う。
  6. 介護と医療の分野に対して、国の財政を投入し、働く人々の条件改善、賃金アップを実現し、医療・介護における人材が確保できるようにする。
  7. 年金で安心して生活ができるよう国民の平均の年金額を8万円に引き上げ、10万円を目指す。
  8. 財源は、直接税中心、累進課税への転換をはかり、消費税に依存しない仕組みへと転換し、地方交付税の増額を図る。
  9. 国民生活を豊かにすることによって、税収が増えるように政策を転換する。

とりあえずこのような改革を進めていき、地域に農業と商工業、医療、介護の循環が生まれるように転換をはかれば、10年、20年すればかなり地域の再生が実現できると思われる。東京都名古屋、大阪が日本の経済の70%を占めるような今の仕組みは、富の地域偏在を生み出し、日本全体の経済を低下させてきた。このような状況になった一つの原因は、大企業中心主義にある。大企業と中小企業の関係を諸外国と同じように対等平等にするだけで、かなり地域経済に変化が生まれる。日本の地方を再生することによって、国民生活を豊かにし、日本全体を豊かにするという戦略を打ち立てて努力をすれば、日本全体が再生してくるだろう。

農業は、日本の貿易との関係やアメリカとや諸外国との関係によって歪められてきた。日米関係を対等平等の関係に変化させることを軸に農業の再生を図っていけば、日本の豊かな国土から豊かな農産物が生み出され、それを日本の国民が食べるという方向へ転換を図ることができる。

新自由主義からの転換は、地域にもこのような変化を生み出す。地域の衰退、地域の縮小、地域の高齢化を必然的な方向だとして、それにあわせて何もかも縮小していくという国の方針にあわせていたら、地方は衰退していく以外にない。コロナ対策後の日本は、戦後政治の大転換でもある。野党連合政権による政治の転換なしにこのような転換は実現しない。野党連合政権が、こういう方向を目指すようになってほしい。


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雑感

Posted by 東芝 弘明