第3回中央委員会総会 2005年4月6日(水)

出来事

午前10時30分から日本共産党の第3回中央委員会総会がおこなわれ、CS通信による放映がありました。志位和夫委員長が、緑のたれ幕の前で1時間50分、報告をおこないました。
日本共産党は、2年ないし3年に1度党大会を開催します。この党大会は、全国の職場・地域・学園で組織されている支部で総会を開き、地区で地区党会議を開き、都道府県で都道府県党会議を開くという積み重ねのもとで開催されるものです。支部総会と地区および都道府県党会議では、無記名投票で代議員を選出します。党大会代議員は、この積み重ねのなかで選出されたものです。党大会代議員によって選出されるのが党中央委員会です。志位委員長は、中央委員会委員長で、党中央委員会内で互選され、選出された方です。中央委員会は、党大会で決めた方針の実践に責任を負う機関で、党大会から次の党大会までこの方針の実践に責任を負っています。
党大会決定は、2か月ないし3か月前に大会議案という形で提起され、すべての党組織と党員に配布され、討議にかけられます。意見は、支部総会、地区党会議、都道府県党会議を通じ、大会議案を通じて集められ討議されます。このシステム以外に、個人も直接党大会議案に対して意見を述べることができます。個人の意見は、討議集が冊子の形で発行され、自由に読むことができるようになっています。
このような手続きを経て決定された党大会は、全党の英知の結集として大切にされ、活動の指針となります。
今日開かれた中央委員会総会は、2か月ないし3か月に1度、中央委員の総会として開催されるもので、国内外の情勢や、大会決定の実践についての検証、この間の活動の成果と教訓、問題点、今後の活動の方針提起がおこなわれます。
日本共産党は、この活動スタイルを戦後、ずっと続けてきました。党内での民主主義を保障するシステムを、一時期の中断を除いて戦後60年近く守ってきたということです。
中断したのは、50年問題と呼ばれる時期です。アメリカ占領軍が、朝鮮戦争への介入を準備する過程の中で、日本共産党員を公職から追放し、「赤旗」を発刊停止処分にし、半ば非合法化に追い込みました。そのなかで日本共産党は分裂し、中央委員会は解体されました。
1945年8月15日の戦争終結に至る歴史、1951年のサンフランシスコ講和条約までの歴史は、日本の政治社会体制に大変革をもたらしました。このなかで、日本共産党は、ソ連と中国の干渉を受け、7年ないし8年間程度混乱したということです。
サンフランシスコ条約と安保条約締結の歴史を少し書いておきます。
サンフランシスコ条約が締結されたのは1951年です。条約の締結日、日本とアメリカは日米安保条約を締結しました。安保条約に署名したのは、首相の吉田茂ただ一人でした。
サンフランシスコ条約は、戦争終結のための平和条約という性格を持ちましたが、この内容にソ連は賛成せず、中国は、会議への招請さえ受けませんでした。中国は1000万人以上の死者を出した最大の戦争被害国であり、中国がこの条約に加わらなかった事実は極めて重いと思います。
サンフランシスコ条約は、アメリカ主導で作られたものであり、日本の再軍備に道を開くとともに、外国の基地を置くことを許しました。同じ日に結ばれた日米安保条約は、日本のどこにでも基地を設置できるという全土基地方式を採用し、著しく主権を犯すものでした。アメリカは、この2つの条約によって、占領軍を解体せず、日本に駐留させ続けるという目的を達成したのです。日米安保条約は、国民にもマスコミにもその存在を知らせないものとして出発しました。
1950年には、マッカーサーの勅令で警察予備隊が7万5000人という規模で組織されています。アメリカの命令で作られた自衛隊は、アメリカの命令で戦争をする軍隊に作り替えられようとしています。
アメリカの描いたシナリオどおり、憲法改正が日程に上りつつあります。
押しつけ憲法というのであれば、憲法制定以後、サンフランシスコ条約を押しつけ、日米安保条約を押しつけ、日本に再軍備を押しつけ、自衛隊を作らせたアメリカ、アメリカとともに戦争をさせようとしている現在の押しつけに批判の目を向けるべきです。
こちらの問題には、口を閉ざして、押しつけ憲法だと批判するのは、恥ずかしいことだと思います。
私たちは、子どもたちに平和な日本を作るバトンを渡さなければなりません。
今日の情勢の進展は、無関心を決め込んでも、私たちの心の中に土足で入ってきます。こんなことは許せない。
To Fight。


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出来事

Posted by 東芝 弘明