blog日記202日 2005年7月25日(月)

雑感

1月7日からblogで日記を書き始めて、今日で202日目となっている。20歳代にも日記を書いていた。しかし、その日記は、続けて書いた日もあれば、何か月もとんだ日もあるという断片的なものだった。
公開を前提にして書いたblogを始めたことによって、毎日、日記を書くことができた。自分の中では快挙といえる。
日記というのは、自分のためだけに書く日記と最初から第三者を意識して書く日記とに分かれるような気がする。紀貫之の「男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり」という書き出しで始まる紀行文「土佐日記」は、最初から公開することを前提に書かれた日記で、しかも男が女の立場に立って書いた小説とでも呼ぶべきものだと思う。
9世紀から10世紀にかけて生きた人物が、漢字仮名交じりという文体を活用するために女性言葉で書いたこの日記は、なんとなく現代のblogに似ている。
ただし、文章には「品格」が必要だと思う。
「土佐日記」の冒頭の書き出しは、女の人のしなやかさがよく表れている。作家は、女性を描くときには、女性の心理を追いかけ寄り添う。作者が男であっても女性の心理を見事に描く人もいる。男が書いた女性の「私」である「土佐日記」というものは面白いし、文章に品格がある。
公開を前提にした日記──作家が書いた日記には、「土佐日記」のように公開されることを想定して書いたような日記がある。そういう意味でいえば、世界に開かれているblog日記というものは、日本の9世紀にまでさかのぼる日記本来の一つの形態だといえるかも知れない。


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雑感

Posted by 東芝 弘明