高野口町のT議員が亡くなった 2006年1月9日(月)

出来事

会議の途中、Tさんが亡くなったという電話連絡が入った。
大腸ガンが発見されてから何年、闘病生活を続けてきただろうか。入退院をくり返しながら、議員活動を続けてきたぼくの先輩だった。
真っ直ぐな人。
がりまたで歩く人。
頭は五分刈り、端整な顔立ちで、雪駄を履いて、♪チリリン、チリリン、チリリン、リン♪と口ずさんでいた人。
日本共産党を頑固なまでに愛し、ふっとく生きた人。
昔の話を楽しく語り、ぼくたちの目の前で鮮やかに再現してくれた人。
注射が怖いといって医者に行かなかったのに、この病気になってからは、自分の病気を底の底まで理解しようとして、MRIを自分で取って、東京まで行って医者に説明を求め、主治医に食い下がった人。
余命宣告をなんども覆すようにガンと闘い、命を削りながら議会に出席した人。
がりがりにやせ細り、息が切れるようになっても単車にまたがって、高野口町からかつらぎ町の事務所まで来た人。
たばこが好きで、最後まで止めなかった人。
じゃこ釣りが好きで、
パチンコも少々たしなんだ人。
点も丸もないミミズのような字で文章を書いた人。
任侠映画やギャング映画が大好きで、
ぼくは、ときどき任侠主義的社会主義だといっていました。
「あそこの焼きめしは真剣うまい」
「あそこのお好み焼きは真剣うまい」
とにかく、おいしいところがあれば、「真剣うまい」を連発した人。
赤旗新聞を購読してもらう執念は、誰にも負けず、
馬車馬のように前に、前に進んでいった人。
人一倍純粋で、涙もろく、面白いことが大好きで、けんかっぱやく、無理難題をいつも「なにくそ」と引き受けた人。
あなたのことが大好きでした。あなたのように病気に挑んだ人をぼくは知りません。
12月、病室に見舞ったとき、熱にうかされ、ベッドに寝たまま両手をかざした姿が忘れられません。
言葉を交わしたかったけれど、その願いは叶いませんでした。
あなたが傾けた情熱を、ぼくたちは真っ直ぐに受け嗣ぎたいと思います。
あなたが残した無念を、ぼくたちはあなたからのバトンとして、受けとめなければならないと思っています。
安らかなお顔でした。
やわらかな笑顔がそこにはありました。
家族のみなさんは、いま、あなたの思い出を胸に抱いているようです。
安心してお眠り下さい。


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出来事

Posted by 東芝 弘明