井本町長、初登庁

かつらぎ

井本町長が朝9時に初登庁した。議会広報の取材のために写真を撮りに行った。多くの職員と議員が出迎えた中で、井本町長は黒塗りの公用車で9時少し前に役場前駐車場に到着した。
拍手の中、町長は車を降りて玄関に向かって歩いてきた。

テレビと新聞社の取材、町広報に混じって議会広報用の写真を何度も撮った。かきおうじも出迎え、若い女性職員から花束を受け取ったところを何度も写真に撮った。
ドキュメントで写真を撮るのは非常に難しい。「もう少しこちらを向いて」、「花束をもう少し低く持って」「かきおうじはこっちに」、「はい、顔を向けて」など注文がいっぱい飛ぶ。綺麗な形になるためには、こういう方法で取るしかないようだ。
写真を撮るたびに職員は拍手を繰り返した。テレビカメラは、花束を受け取るシーンを2回ほど取り直した。
10時から総合文化会館で就任式が行われた。議会広報には、100字程度の記事を書く必要があったので、カメラを撮り原稿を書くためにS議員といっしょに会場に入り、話を聞いた。
議長のかなり過激なあいさつの後、井本町長は約50分にわたって、自分の公約を語った。あいさつの中心は、かつらぎ町の活性化だった。基幹産業である農業の活性化は、物産販売と観光農園、野菜作り、物産販売の直売所の建設など、日本共産党が議会で提案してきたことと合致する内容の多いものだった。
如何にしてかつらぎ町を活性化するのか。──これがかつらぎ町の町づくりの中心テーマになっていることは意義深い。県内の自治体を見ても、こういうことが最大のテーマになっているまちは、まだ主流にはなっていない。
50分のあいさつは、物静かに進んでいった。話に派手さはない。弾けたところもない。
しかし、何人かの職員に感想を聞くと「今までの思いの丈を語った感じです」という意味の答えが返ってきた。

午前中に原稿をまとめ、撮った写真の中から良さそうなものを選んで、議会事務局に手渡した。

さて。
今日は、kさん夫婦に集金をかねてごあいさつに行った。kさんの奥さんは、小柄な方で物静かな優しい感じのする人だ。以前は国語の先生をされていた。文章も人柄を表していて優しい。図書館の司書の資格ももっている。以前、レファレンスのことを物語風に面白く書いた本をプレゼントしてもらったことがある。
図書館は第2の脳。この言葉を32歳頃に知ってから、かつらぎ町の町づくりは図書館を軸にと思ってきた。いただいた本は、この気持ちを彷彿とさせてくれるものだった。
ときどきkさんは、チョコレートケーキを焼いて、みんなにふるまってくれた。お土産に持って帰ると娘がいつも喜んで食べていた。
数回前の選挙の時に、選挙はがきにぼくの思いを書き込んで、手紙のように気持ちを込めて作ったことがあった。
選挙が終わると、kさんは、「はがきを一枚いただけませんか」と言ってくださった。kさんには、ぼくの気持ちが伝わったと思い、嬉しかった。
物静かなkさんが、どうして気性の激しいと思われる旦那さんと結婚することになったのだろうか。
若い頃の、独身時代の2人のことは、なかなか想像できないが、もしかしたらまわりの人々を驚かせたカップルだったのかも知れない。

お二人が、笠田の地域からいなくなると寂しくなる。
今日は、ダンボールとプラスチックケースに入った資本論の学習テープ(なんと全40巻)をいただいた。
「遠山の金さんの時代に書かれた資本論が、今の日本の社会の現実を見事に描いている。こんな本は他にないですよね」
そう言って笑ってお別れをしたときは、もうかなりあたりが薄暗くなっていた。夕方になると少し寒くなった。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

かつらぎ

Posted by 東芝 弘明