朝日新聞の社説がまたでた

雑感,出来事

日本共産党の組織の運営に対し、16日の朝日新聞の社説、「序破急」に村上太輝夫氏(国際社説担当)の記事が載った。
まず書き出しが、おかしい。朝日の2月8日の社説に対する日本共産党からの批判があるのに、そういう経緯を全く踏まえずに朝日の社説の態度を引き継いで、あたかも松竹氏が党首公選制について本を出版したから除名されたように書いている。
とにかく一貫しているのは、党の内部問題に対し、いきなり本を出版し党外で日本共産党を名指しで批判したことは書かない。例えば新聞記者が、自分の所属する新聞社の基本路線や編集記事を、本を出版し、会社の責任者の名前も出して批判すれば、当然問題になるだろう。この当たり前の組織のルールについて一切触れないで、日本共産党の組織問題を批判するというのは、おかしいのではないだろうか。
今回の主張では、党首の公選制について、日本共産党が導入すれば分派を作ってしまうという点に触れて、「公選で指導者を民主的に選び、当選者を統一的に支持すればいいはずだ」と書いている。
しかし、腑に落ちないのは、党首公選制については、山下よしき党副委員長が2月11日に論文を赤旗に掲載しているのに、日本共産党のこういう記事に一切触れないで、上に書いたようなことを主張している。こういう書き方に驚いた。どうして日本共産党が、役職名も明らかにして書いたことを踏まえて反論しないのだろうか。
そもそも展開している論理で言えば、論理をきちんと展開できない小さな主張で書くようなものではないだろう。ホットな問題に対し、朝日と赤旗による新聞同士のやり取りが起こっているのに、小さな主張で事実を検証しないで書くと、根拠をもたない論理になり、極めて無責任なものになってしまう。
この論考の後で日本共産党と中国共産党が、同じ民主集中制という言葉で党を運営しているとして、中国の民主集中制のことを紹介して、中国共産党と日本共産党の共通点を「選挙が分裂を引き起こすことへの強い警戒心という両党の共通点が読み取れる。組織を守るには一定の合理性はあるとは言える」と書く。この短い社説を読んでいる人は、日本共産党の民主集中制は、中国共産党と共通していると読む人が多いだろう。

大丈夫なんだろうか。このような論理の組み立てで日本共産党を描いて見せるのは。比較検討したいのであれば、日本共産党の民主集中制と中国共産党の民主集中制の違いを踏まえて書くべきだろう。
日本共産党は、ずっと以前から党内の組織運営の原則である民主集中制を、国家運営には用いないことを明らかにし、国民にそれを押し付けないことを繰り返し明らかにしてきた。中国に対しては、社会主義を目指している国ではないことを明らかにし、日本国内では、最も厳しく中国を批判している政党だということは、国際政治の常識ではないだろうか。国際社説担当だというのなら、そういうことをきちんと調べて書かないと、記事の信用性がなくなる。朝日新聞は、外国の記事を書くときに、事実を丹念に追いかけて責任を持って報道するという新聞ではなくなっているのだろうか。

社説は、締めくくりのところで「だが日本の民主政治は、党の論理を国家に浸透させている一党支配体制とは違う」と書いている。この言葉は、日本共産党が、繰り返し語ってきた内容でもある。連合政府による政権交代を未来に渡って探究する。日本共産党だけで政権を担うことはしないし、複数政党制を将来にわたって保障することを宣言している日本共産党の基本的姿勢を知らないのだろうか。
大丈夫ですか。朝日新聞。ぼくたちが読んでいる朝日の記事は、論拠と根拠に基づき、事実を踏まえて書かれているんでしょうか。


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雑感,出来事

Posted by 東芝 弘明