東日本大震災ボランティア2
東日本大震災のボランティア第2弾です。
越喜来小学校の建物の中は、このような状態だった。子どもたちや先生方は、避難する階段を通って近くの高台に移動したのでみんな無事だった。
津波は多くの建物を破壊し、その結果さらに多くの建物を壊していく。
黒板には「おわかれ会」と書かれていた。もしかしたら「おわかれ会」の時に地震が起こったのかも知れない。
子どものランドセルなどを入れる棚の上にはミッキーマウスのぬいぐるみが泥にまみれていた。
アルミサッシはグニャグニャになっている。紐状のものは漁の関係の網かロープだと思われる。
越喜来小学校は、屋根が完全に津波にのみ込まれた。屋根の上に木材が乗っかっているのがその証拠になっている。
8か月が経っているので草が生えていて分かりにくくなっているが、この写真の草の生えているところが、避難するための階段。ここを通って子どもたちや先生が逃げたという。
津波にのみ込まれたら、何度も押し寄せる波にのまれるとともに、流れてくるさまざまなものにぶち当たって、人間などはぐちゃぐちゃになってしまう。体がバラバラになったり、頭や体が押しつぶされたりする。ものすごい波が押しよせ、ものすごい引き潮が起こる中で、建物やありとあらゆる物が破壊された。この越喜来小学校は、解体される予定だと聞いた。子どもたちは、大丈夫だったとなりの小学校にスクールバスで通っているという。鉄筋の頑丈な建物でさえ、使いものにならないほど破壊する津波が、人々の生活基盤を根こそぎ奪ってしまった。
テレビなどは、この実態をリアルに伝えているだろうか。
家族を失い、家を失い、仕事を失った人々がいる。8か月たった今、再建への元気な姿を伝えようとするシナリオの意図もわかるけれど、そういう編集の仕方が現実をきちんと伝えていないという感想をもたざるをえない。
被災地では、生活の再建のめどが立たないまま、厳しい冬に直面しつつある。
家を失った人々の苦しみは深い。
家と家族を失った人の苦しみは深い。
家と家族と仕事を失った人の苦しみは深い。
国会における自民党と民主党のもめ事は、被災地の現実とものすごくかけ離れている。事業仕分けでさえもが茶番に見えてくる。
案内してくれた田中市議は、「貧困の問題はこれから深刻になってきます。失業保険がもうすぐ切れます。支援が必要なのはこれからです」と何度も語っていた。破壊された建物の中で語られた言葉は重い。