「単車、拭きますね」

出来事

集金先の散髪屋さんを出たとき、雨が少し強まっていた。
「ありがとうございました」と言って出てきたのに、20代の息子さんがドアを開けて外に出た。
「単車、拭きますね」
手には紺色のタオルがあった。
気のつく息子さんだった。
玄関横に大型の単車にシートがかけられていた。
「この単車、排気量は」
「これは250です」
「免許は何CCまで」
「ぼくは、大型まで乗れます。販売されている単車であれば何CCでも」
「ふうん、1100でも乗れるんだ」
ぼくたちの年代は、大型二輪車と言えば750だった。ホンダのナナハン、カワサキのナナハン、スズキのナナハン、ヤマハのナナハンという具合に。この750CCというバイクは、メーカーの自主規制だったようだ。1990年代にこの自主規制は撤廃され、リッターマシーンが数多く生産されるようになる。
今でもホンダには750CCの二輪車がある。

このあと、化粧品のお店に行った。
「アベノミクスと言っても物価が上がるだけですよね」
と話をしていると、同級生のお母さんであるAさんがお店に入ってきた。
手には菖蒲(アヤメかショウブか分からないので漢字で書く。好きなようにお読みください)があった。
「あら、嬉しいわ、楽しませてもらおうっと」
奥さんはそう言って笑顔になった。
「東芝君もいるかい」
「はい、嫁さんが喜びます」
「それじゃ、とってくるわ」
ぼくもお花をもらえることになった。
化粧品店の奥さんは、お花をお店の包装紙で包んでくれた。お店の中で奥さんが言った「楽しませてもらおう」という言葉が印象に残った。

時間になったのでH議員のお通夜に行くために自宅に戻った。


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出来事

Posted by 東芝 弘明