後期高齢者医療広域連合議会、質疑の準備。

出来事

午後2時頃までかかって後期高齢者医療広域連合の質疑をまとめた。制度のしくみを知った上で、決算書を読み解いていく。制度が、決算の中にどう具体的に書かれているのかを知ることが大事になる。
後期高齢者医療制度の被保険者の医療費の一部負担は、1割ないし3割。3割の人は現役なみに所得のある人となっている。この自己負担分をのぞく医療費と、制度を維持するための事務の経費を誰が負担しているのかをまず理解することが大事になる(職員の人件費、事務所費などの一般的な管理費はこの中に含まれていない)。

まず、国庫負担金が25%、県と市町村の負担がそれぞれ8.3%、普通調整交付金(地域間の格差をなくすためのもの)が8.3%、これで50%になる。
残り50%のうち40%は、現役の方々の医療保険(国民健康保険を含む)からの支援金、残りの10%のうちの8.3%が被保険者の保険料から成り立っている。それ以外の1.7%が、法律によって保険料を軽減しているので、それを補填する財源、国が特別に保険料を軽減しているので、それを補填する財源、高額医療について国や県で負担している費用、400万円を超える高額医療に対する全国の広域連合による負担などから成り立っている。

後期高齢者医療制度も国庫負担は25%しかない。介護保険の場合も国庫負担は25%と同じだ。高齢者が増えるたびに医療費が増大する。医療費の費用が増えるたびに、全体の8.3%を占める保険料も増大するという仕組みだ。
後期高齢者は増えているので、2年に一度保険料を見直すたびに、保険料は増大せざるを得ない。

今回、幸いなことに実績報告書に予算の費目ごとの説明があったので、歳入・歳出の予算にそって、制度の成り立ちを理解しながら決算書を把握することができた。それでも、一つ一つ確認しながら把握するのには一定の時間がかかった。
毎日会計を触っていないので、このようにして集中的に理解を深めても、短期記憶に留まるものが多いので、来年の2月になると、今日と同じような作業が必要になる。しっかり準備をし、その準備に基づいて質疑や質問を行って、次第に認識が定着してくる。
普通の議会の場合は、3月、6月、9月、12月。その都度、一生懸命把握する努力を行い、質疑をし、質問をしてという形を繰り返す中で、次第に認識と理解が深まってくる。

後期高齢者医療広域連合の議会は2月と7月になっている。年に2回しかないので、どこまでしっかり認識として留まってくれるのか、心もとない。
でも、できるだけ真剣に、集中して制度への理解を深める努力が、次の認識へとつながっていく。
議員の基本的な努力の一つは、こういうところにある。

何となく理解しているだけでは、認識は深まらない。自分の頭の中でもう一度制度を再構築する。
資料をじっと見て、自分で電卓をたたき、合計をしてみて書かれている数字が正確なのを確認する。分からないときには、ああでもない、こうでもないと資料をひっくり返したり、ネットで制度の検索を試みたりする。
こういう時間のかかるプロセスがあってはじめて、頭の中に制度が立体的に組み立ってくる。

夕方から集金などを行いながら対話。「もう入れてきたよ」という人の笑顔が弾けていた。


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Posted by 東芝 弘明