高校生の「なごみあきない」

出来事

九度山町は、24日と25日の2日間、第70回国民体育大会なぎなた競技リハーサル大会である「第55回都道府県対抗なぎなた大会」を開催した。ぼくは、2日間、妻を会場まで送った。
九度山町は、道の駅を造り4月26日にオープンした。5月に入ると大河ドラマに真田幸村が決定したというニュースが入り、道の駅オープンの1か月後になぎなたの大会を行った。地域の話題が九度山町に集中している。岡本町長が組み立ててきた戦略が実を結び始めている。
かつらぎ町は、色々な宝物が地域に転がっているように見えるのに、九度山町のように立体的に物事が組み立っていない。

九度山のなぎなた大会のうちわ
九度山のなぎなた大会のうちわ

ちなみに、このうちわには、きいちゃんが4体描かれている。柿を持ってるきいちゃんとプラカードを持っている、ポンポンを持って踊っている、お花にじょろで水をやっているきいちゃんがいる。ぼくは、4年以上前になるかも知れないが、「かきおうじたちにいろいろなポーズを取らせてほしい」という提案をおこなった。しかし、ものすごい時間がたつのにかきおうじたちは、いまだに手を横に広げたまま、何の動きもない。
いろいろなポーズというと、当時担当者は、著作権がどうのこうのと難しい話をしていた。和歌山県が自由に展開しているきいちゃんポーズとは雲泥の差がある。どうして、こういう簡単なことが一向に実現しないのか。極めて不思議なことだ。

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今日も対話に行ったが、実にのどかな1日だった。
久しぶりに会った人もいた。同級生にもこの間、何人も会った。
今日最後に不時着したのも同級生のS君だった。

彼は、最近朝日新聞に「地域と共に商業教育」という題で「功労者表彰」を受けたという記事が載った。ぼくは、この新聞記事を切り抜いて、写真に撮り保存している。会うと「なごみあきない」について話を聞かせてもらう形になった。高校生が、実際に商品開発を行って、それを和歌山市のぶらくり丁などで販売するという体験を組織している。開発した商品は、あられ、せんべい、クッキー、どらやきなど。コンビニと提携してお弁当を開発したこともある。高校生が会社を興すのではない。商品開発のNPO法人が作られており、開発した商品の販売は、実際にさまざまな形で仕事をしている製造会社などが行う。
「なごみあきない」の目的は、高校生に実際の商売を体験させる教育にある。社会に出るための生きた教育がここにある。このような活動は、若者が町づくりに参加する仕組みにもなっている。地域おこしの仕掛け人がかつらぎ町に住んでいることは驚きだったし、嬉しい話だった。

生まれてくる子どもが100人余り、亡くなる人が270人以上、転入と転出でも転出が上回る。こういう地域の中で、最も転出が激しいのは若い世代だろう。若者が自分たちの力で町おこしに関わり、地域に仕事が生まれるようにして、地域に定着する仕組みを模索するためには、彼が積みかさねてきた「なごみあきない」のようなものを自治体が支援し、積極的にコラボレーションすることが求められている。
かつらぎ町は、この朝日新聞の記事をどう読んだのか。
そこらがものすごく気になるところだ。

彼の口からは、いろいろなところがつながって連携していくことの大切さが語られた。和歌山県には「食品流通課」という課がある。彼は、この課と頻繁に連絡を取り合い、ぶらくり丁の活性化については、和歌山市と協力する関係にある。「なごみあきない」は、和歌山商業高等学校や笠田高校などとも連携している。笠田高校を軸にして、かつらぎ町の地域おこしを展開できるような土壌はあるということだ。
なんだか夢が広がる話だった。


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出来事

Posted by 東芝 弘明