毎分2リットルの水漏れ

出来事

「毎分2リットルの水漏れがあります」
ダイキンの工事人はそう言って、温度計を取り出した。
「ここにパイプがあるでしょ。このパイプからお湯が出ています。このパイプの温度は設定温度を示します」
パイプにくっつけた温度計は46、47、48とメモリを上げた。
お湯が作られて外に出ているらしい。
「毎分2リットルもお湯が漏れているので、タンクにお湯がないという表示になっているんです。エコキュートが壊れているのではなくて、配管のどこかでお湯が漏れているということです。水道の止水栓はどこにありますか」
表の庭にある止水栓まで案内した。ふたを開け、メーターを見ると銀色の小さい羽がクルクル回っていた。
「ここがクルクル回っているでしょう。水を全部止めているのに水が出ているということです」

「エコキュートは壊れていません。ここから先は、水道屋さんとかに頼んでみて下さい」
なんだか弾んだ声が返ってきた。
堺から来たダイキンの工事人は、「伝票を切りますね」と言って車の中で伝票を書いていた。
結局、ダイキンは問題がないということになって、1万円支払った。出張旅費というやつだ。

水道のことでいつもお世話になっているMさんに頼むことにした。
家の中に埋まっている配管から毎分2リットル水が漏れているということが、結論になった。

1日目、わが家は、IHコンロとカセットガスコンロでお湯を沸騰させ、夫婦でお風呂にお湯を入れた。お水をお風呂の給湯口の丸いヤツの上まで入れて、そこに熱湯をつぎ足すということを何度も繰り返した。
2日目、娘は、iPadでドラマを見ながら手伝った。0.5人分の仕事しかしないので働いた人間は、夫婦と娘で2.5人という計算になる。IHで7〜8杯、カセットコンロで2杯ほど熱湯を作ってそれをお風呂に入れ、ようやくお風呂らしくなった。
3日目、妻は実家でシャワーを浴び、ぼくは13分ほどで行けるごみ焼却場のところにあるお風呂に行ってきた。お風呂代は250円、新しいのでお風呂は綺麗だった。大浴場には丸太をそのまま使った梁が4本、その梁から柱が何本も出て屋根を支えている。屋根までの距離があるので広い空間が広がっている。壁には板が張られており、その下には、シャワーの高さの所からタイルが一面に貼られている。湯船はプールのように四角いタイル張りのものだが、大きなガラス戸の外には緑が目に入るように庭が造られ、その先には目隠しの塀が張り巡らされている。

毎分2リットル。1時間で120リットル。10時間で1200リットル、24時間で2880リットル。一体どれだけの水が漏れたんだろう。現在はお湯のコックを閉めているので漏れは止まっている。しかし、水漏れに気がつかなかった時間が恐ろしい。

お盆なのに急遽、明日と明後日工事をしてくれることになった。Mさんにはいつも感謝している。


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出来事

Posted by 東芝 弘明