叔父さんの49日

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叔父さん(母の弟)の49日が旧野上町でおこなわれたので、兄貴といっしょに参列した。
11時からお坊さんによるおつとめが始まり、その後、お墓まで行って納骨し、そこでもお坊さんに拝んでいただいた。
雨が降っていた。コンクリート舗装のお墓にいたる道にも水たまりができて、歩きにくいところもあった。
従兄が納骨のために少しお墓の土をほってくぼみを作る。一人一人が交替で少しずつ土をかぶせていった。雨脚が強くなったので雨の中の作業になった。
お坊さんの読経を見ていると、白い息が立ち上っているのが見えた。冬がいつの間にか生活全体を包み始めている。優しいまなざしのお坊さんだった。
小学生のときに野上町には何度か遊びに来ていたのに、まったく記憶がない。風景にも覚えがない。
従兄の家の場所にも記憶がなかった。役場が川の向かい側に建っていた。紀美野町という表示が大きく横書きされている。美里町と合併して、野上町の役場が紀美野町の本庁舎となった。
法要が終わってから海南市に移動して食事をよばれることになった。移動の途中で野上厚生総合病院を左手に見て、川沿いの道を下ることになった。この病院は、ぼくが生まれた病院であり、父が入院していた病院でもあった。今から40数年前の話だ。
道の下5メートルのところに野上電鉄の電車道が残っている。線路ははずされてなくなっているが、ぼくの叔父さんはこの電車の車掌をしていた。まじめな気の優しい叔父さんだった。
母が亡くなってからもうすぐ30年。叔父さんは、母が亡くなってから30年生きたことになる。紀北分院に母が入院していた頃、叔父さんは、単車でよく見舞いに来てくれたようだ。
子どもの時代、自分たちが知らなかったことは多い。多くの人が母に関わり、さまざまな交流の中で生きていた。
「(叔父さんに)よく似てるわ」
「ええ、ぼくは、叔父さんが母によく似てると思いました」
「姉弟やもんなあ」
今日はそんな会話も交わされた。


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Posted by 東芝 弘明