脳と心はどちらが大きい?

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脳と心について
脳とこころ、どちらが大きいか。
これは、サイエンスサイトークに出演した河野哲也さんの話の中に出てきたテーマだった。河野さんは、立教大学文学部教育学科教授であり、「暴走する脳科学 哲学・倫理学からの批判的検討」という本を書かれた方だ。
脳と心──この話に興味が湧いた。
心の有り様は、人や物との関係の中で定まってくる。脳の中だけで心が決まるのではないから、心はただ単に脳の働きだとは言えないということになる。
また,脳の働きということや思考の仕方ということを考えても、脳の中だけで思考を働かせることはなかなか難しい。
3桁×3桁の計算を頭の中だけで実行できる人は少ない。多くの人は、紙と筆記道具を活用して筆算を行う。つまり、人間の思考は、さまざまな道具などを活用して自分の脳の外に出し、目で確認し、手を活用して数字を書いて計算することによって思考を働かせるという方法を取る。
文章を書く場合、最初から一言一句文章が頭の中にある訳ではない。文章を書きながら考え方が整理され、文章の流れが出来上がってくる。今書いている文章もこういう方法で書かれている。
脳は、人間が体全体を活用し、外界に能動的に働きかけることによって、思考を行う。
このことを考えると、人間の心というものも見えてくる。ときどき、自分でも自分の感情や思いを十分把握できないことがある。混乱してしまう場合さえもある。
漠然とした不安や感情は、体を動かしたり人と対話したりする中で次第にはっきりしてくることも多い。
心はどこにあるのか?
心は脳の中にある──これはおそらく正確な答えではないだろう。心は、人と人、人と物、もっと言えば、人と外界の間にある。人間は、外界に対し能動的に働きかけることによって、さまざまな感情や思考、認識をもつ。心というのはそういうものの全体を指す。人間は、体全体、五感の全てを活用して、さらに脳の助けを借りてものを考える。
脳と心とはどちらが大きいか?
答えは心ということになる。
文章を書くことは、思考そのものであり、同時に人間の感性をみがく道でもある。
考えをまとめたければ、文章を書くことをおすすめする。文章を書くのが苦手な人もいるだろう。そういう人にも、思考を深めるために紙と筆記用具をもつことをおすすめする。自分の考えを紙に書き出しながら考えるという習慣をつくればいい。
文章にならない断片でもいい。
自分の考えを文字で表現していくという行為は、自分との対話にもなってくる。筆記用具と紙さえあれば、どんな人でも思考を深めることはできる。
パソコンが使える人は、ワープロを清書するためにだけ使うのではなく、自分の思考を深めるために活用することをおすすめしたい。ブログを毎日書くこと。思考の発展には非常に役に立つ。
文章を書くことは、心のあり方を変える力を発揮する。
脳と心の関係を考えるのは面白い。暴走する脳科学 (光文社新書)/河野哲也

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Posted by 東芝 弘明