街の灯り

出来事

今日からようやく年賀状を書き始めた。集金を終え、配達料を届けに行き、事務所に戻ったのが8時30分少し前、自宅に帰ったのが9時前だった。プリウスの運転にはまだ慣れていないので自宅の前に車を止めるのには神経を使う。妻の車に当たらないか、きちんと格納できるのか、慎重な運転をして車を入れる。
車から降りると、テレビを見て大きな声で笑う娘の声が聞こえてきた。和歌山英数学館であった模擬テストを受けて帰ってきたので、今夜は早く自宅に着いたようだ。

「追徴課税を受けた」
集金先で今日はこんな話が飛び出した。金額は300万円を超えているという。旦那さんは元気がなかった。
「お母さんが入院した」という話や、「今夜近所の○○さんが亡くなった」という話もあった。
「ひ孫が8か月の早産で生まれて保育器に入っている」と言った女性の方は、ひ孫の守りにも関わりながら103歳の自分のおばあちゃんを看ているという話をしてくださった。女性は、「0歳から103歳まで。その間に私は立っている」と言って笑っていた。
「商売がだんだんあかんようになってきた」
という女将さんもいた。
「この人は69歳、私が67歳。働ける間は働かないと国民年金では生活できれへんし」
「離婚した嫁が裁判を起こしてきた。勝ったけどね。とんでもなかった」という話もあった。

年末、いろいろな話を聞かされた。同じような灯りの下で生活している人々の顔は明るく照らされているのに、心を開けば、さまざまな悩みや苦しみが渦をなしており、少し踏み込むと格闘している人の顔が見えてくる。貧困が背中にべったりと張り付いている人は、どのような思いで、冬の冷たい灯りを見ているだろうか。


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出来事

Posted by 東芝 弘明