アシナガバチの巣退治

出来事

夕方、こういう格好をして、家の裏に行き、庇の下にアシナガバチが作っていた巣に近づいた。

この巣を発見したのは娘だった。ハチが多いなと思って上を向いたらハチの巣があったということだった。
駆除する話が進んで、ハチ退治のためのジェット噴射の「ハチアブマグナムジェット」という商品を妻が買ってきた。防護服を借りようかという話もでたが、ネットで検索すると、アシナガバチなら退治できることが見えてきたので、白装束で駆除することにした。目を守るために老眼鏡をかけ、駆除作戦を決行した。

「ハチアブマグナムジェット」は、かなりの距離薬をジェット状に噴霧できると書いている。裏に置いてある丸太の腰掛けの上に登って、アシナガバチの巣に向かってジェット噴射を試みた。ものすごい勢いで巣に薬が吹き付けられた。水ホースのジェットノズルのような感じだ。
巣に薬を吹き付けるとハチがいっせいに飛び立った。液体を吹きかけられたハチは下にどんどん落ちる。巣に吹き付けられた薬は、下に向かってポタポタ落ちてくる。かなりの量だ。一匹のハチがメガネに向かって飛んで来て、レンズに張り付いた。ここであわててはいけない。このハチにも薬がかかっている。手で払いのけず、巣に向かって薬を吹き付けていると、レンズにしがみついているハチも下に落ちた。巣に1匹のハチもいなくなった。下に落ちたハチを見ると地大量のハチがコンクリートの犬走りの上で蠢(うごめ)いているのが見えた。今度はそこに薬を吹き付けた。

ハチの大量駆除がほぼ終わったので、長い棒でハチの巣をたたき落とした。薬が大量にかかっている巣が地面に落ちて転がった。死んだハチや蠢いているハチを箒で掃き寄せる。次に決行したのは火炎作戦だ。薬責めのあとは火炎責めにする。「ハチアブマグナムジェット」の薬が何からできているのか知らないが、「キンチョール」と同じように可燃性のものらしい。巣はよく燃え始めたが、さらに火力を強めるために少しだけ灯油をかけた。

アシナガバチにとって発生したのは次のようなことだった。
一生懸命巣を作って働いていたように見えたハチたちは、ある日の夕方、得体の知れない液体をかけられる。強烈な薬によって直線的に落下したハチたちがかなりいる。驚いて飛び立ったハチたちも、薬によって数メートル離れた地面に落下する。犬走りや地面に落ちたハチたちには、巨大な針のようなかたまり(箒のこと)が上から降りてきて、地面にこすりつけられながら一か所に寄せ集められる。もがき苦しみながらも、生きているハチたちは、巨大な硬いプレスのようなもの(実は靴)で押しつぶされる。やがて一か所に集められたハチの巣とハチたちには火が放たれる。巣穴を上に向けたハチの巣に火ばさみで拾い上げられたハチが乗せられたが、巣の上のハチの中にもまだ蠢いているハチがある。途中から臭いのある油を注がれ、さらに火力の強い火の中で終焉を迎える。最後の仕上げは水攻めだった。

ハチには声がないのが、人間にとっては救いだった。虫を目の敵にするのは好きではない。でも、刺されるのは嫌だということによって、退治が課題になった。日が落ちて闇が迫っていた。


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出来事

Posted by 東芝 弘明