ごみ対策前進! 2005年2月9日(水) 

かつらぎ町議会

昨日、役場に行くとごみの担当課長から声がかかりました。12月議会で質問していたカラス対策については、現地に何度も足を運び、困っていた方と話をして「ブルーシートを支給して対応することにしました」という報告でした。
また、資源ごみの収集についても、「ステーションを倍近く増やします」といって資料を見せて下さいました。こちらの方は、12月議会で質問した際、検討中と言うことだったので、「倍程度に増やしていただきたい」と要望していたものです。
かつらぎ町の資源ごみ収集は、「ただで収集してもらえます」という私の一般質問に町長が飛びついたところから始まりました。
「いい提案をいただいた」
これがその時の町長の答弁でした。
いろいろな提案をおこなっても、たいてい慎重な言い回しの答弁しか返ってこないし、もしくは遠回しの表現をおこなって、できない(したくない?)ようなニュアンスをかえすことが多いのです。当たり食いのようにパックンと飛びついてくることは滅多にありません。
提案した方向どおり6カ月後にはステーション方式の収集が始まりました。委託料は無料です。そればかりか、かつらぎ町には年間40万円を超える収入が入ってくるようになり、古紙、段ボール、牛乳パック、古着、雑誌の収集が同時に実現できました。
この時の提案は、和歌山市の収集形態を参考にしたものでした。実は私の誤解からこの提案は成り立っていました。普通、提案をするときは自治体の当局に連絡を取って取材をおこない組み立てます。
しかし、この時の質問は、同級生の喫茶店から始まりました。和歌山市内に住んでいる女性の方がかつらぎ町に仕事に来ていて、この喫茶店にお昼ご飯を食べに来ていたのです。
この女性はこのようなニュアンスのことをいいました。
「和歌山市は資源ごみをステーション方式で集めていて、回収業者がここに取りに来ている」
資源ごみはお金になるので、委託料を払わずにステーション方式で収集できるんだなと感心し、話は大いに盛り上がりました。
もちろん、裏付け調査が必要です。私は日本共産党の和歌山市議団の事務局に電話しました。「そうみたいだ」という話が返ってきました。
これで質問に踏み切り、「業者に委託料を払わずに資源ごみ収集を実現できる」と提案したのです。
当時の町長は前町長の南さんでした。
「実施したいのでもっと詳しく東芝議員から話を聞くように」
こういう指示が担当課に出され、調査の依頼が私の方にきました。
和歌山市に電話を入れました。
「ステーション方式で古紙などの資源ごみを集めているが、委託契約していない古紙回収業者が持っていって困っている。もちろん、収集を委託している業者には収集の委託料を払っている」
おっと、全然違う話が返ってきました。
でも、ステーションから勝手に持っていくという状況にあるのなら、委託料を無料にしても収集システムを構築できるという確信は揺らぎませんでした。
「和歌山市はどうも委託料を払っているみたいだが、私が提案した方向で収集システムを構築できるのではないか」
町の担当課長にはこういう返事をしました。
かつらぎ町は、条件を提示して業者に公募を求めました。
ねらいは的中して、このシステムで参加する業者が現れました。質問からわずか6カ月でシステムを構築して事業がスタートしたのも異例でした。
徹底した分別による資源化とそれにもとづく資源ごみの商品化、販売、この流れがかつらぎ町のごみ収集の一つの理念になっています。全国のごみ処理の1人当たりの処理コストは2万円を超えています。しかしかつらぎ町は、人件費を含めて8558円(14年度)です。分別すればするほど処理コストがかさむという話がありますが、かつらぎ町は、徹底した分別で処理コストも下げているということです。
知恵を出せばおもしろいことができる。


にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 和歌山県情報へにほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へにほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログへブログランキング・にほんブログ村へ

かつらぎ町議会

Posted by 東芝 弘明