「ぺいぺいで」

出来事

午前中会議が終わったので、紀の川市から岩出市に向かって移動した。今日乗っているのは、1100数十㎞しか走っていないおばあちゃんの車だ。お昼ご飯をどこかで食べようと思った途端、財布を持ってくるのを忘れたことに気がついた。
「ペイペイで食べられるところを探そう」
そう考えて、駐車場でお店を検索した。結局オーストリートのCoCo壱番屋でカレーを食べることにした。
入り口で念のためにペイペイ決裁ができるかどうか、確認してからお店に入った。
確認すれば安心だ。ごちそうさまの後、レシートを持ってレジの前に立った。
「ペイペイで」
ぼくの口からこういう発言をすることが最近多い。この言葉に対して、若い女性店員が戸惑いを見せた。
「ペイペイです。お願いします」
彼女がそう言うと、ベテラン風の女性店員が操作方法をちょいちょいと伝授した。
それでもスムーズに行かなかった。結局途中まで入力した別の決済方法を解除して、ペイペイに切り替える必要があったようで、少し待たされることとなった。QUICPayやApple Pay、ペイペイなどなどレジでお金を払ってもらうのも一苦労だ。場合によっては、こっちがスムーズに画面表示ができず赤面することもある。この前はペイペイ決済で40円少なく打ってしまって、さらに40円追加でペイペイ決済を重ねたこともあった。

昼から岩出市で人に会って話をした。この話が終わってから、おばあちゃんの車を購入店に持っていくため、和歌山方面に車を走らせた。交通量は増えているのかも知れない。そう感じた。
予約まで時間があったので、Cafeに立ち寄って、読みかけの分厚い本、『タイムトラベル』を読んだ。
タイムマシンを考案したのは作家のH・G・ウェルズだ。この本は、娯楽本なのに極めて実証的に書かれており、人間がどのようにしてタイムトラベルという認識に立ち至ったのかを克明に描いている。
資本主義の発展なしに人間は、過去と未来について深く考えることはできなかった。ぼくは最近そこのことを知ったが、これを教えてくれたのは、この本の著者、ジェイムズ・グリッグだ。この本は、かなり細かい活字で450ページ近くもある大書だ。

哲学者が、難解な理論を駆使しつつ時間について書いている本も役に立つとは思うが、実証的に大量の資料を踏まえて書かれた時間とタイムトラベルについての人間の認識を明らかにしたこの本は、哲学よりも深い認識を与えてくれそうだ。H・G・ウェルズ以前に未来に行く話を書いた人はいなかったとこの本は書いている。さらっと一言、こういうことを書いてみせるだけの蓄積があるのが面白い。

時間は伸びたり縮んだりする。空間は重力によってゆがむ。時間も空間も物質の存在の仕方と物質の運動の仕方に左右され変化する。これはアインシュタインによって明らかにされたが、H・G・ウェルズは、アインシュタインよりも前にタイムトラベルという認識を世に送り出した。人類が得た架空の認識であるタイムトラベルは、この1世紀の間に豊かに想像され、多くの人々の共有物となっている。タイムマシンやタイムトラベルの話を知らない人はいないほど、タイムトラベルという想像物は豊かに語られてきた。

この本を読んでからオイル交換を無料で行ってくれるお店に行った。予約を入れていたのでスムーズに話が進んで10分も待っていると交換が終了して、「お待たせしました」となった。

帰りは京奈和を走ってきた。アシストカーであるおばあちゃんの車は、センターラインやサイドラインを踏むと警告音が鳴る。センサーによる反応なんだろうけれど、県道ではサイドラインを踏んでもならない、京奈和では鳴るという面白い現象があった。「どういうことなんだろう」、よく分からないことだった。


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出来事

Posted by 東芝 弘明